「本当に素晴らしい映画女優でした」竹中直人が中山美穂さんを追悼「過去の言葉で言ってしまう事があまりにも苦しく、せつない」
俳優の竹中直人(68)が6日、訃報が報じられた中山美穂さんへ事務所を通じて追悼コメントを発表した。 ◆中山美穂さん、最後のSNS投稿【写真】 竹中は中山美穂さんの主演映画「東京日和」(1997年)で監督としてメガホンを握り、同作で中山さんは第21回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を、竹中自身も優秀監督賞・優秀主演男優賞を獲得した。 「信じようとしても信じられない現実に息が止まってしまいそうです。中山美穂さんはぼくの監督した映画『東京日和』に主演して頂きました。その時の美穂さんの全ての表情が深く目に焼き付いています」と振り返り、「あるシーンでぼくは中山さんに、『美穂ちゃん、ここで泣いてくれるかな…』と言いました。すると中山さんは、『そう言われたら泣けなくなる…』と」と当時のやりとりを思い返した。 「ぼくは自分の演出の愚かさに深く落ちこみました。福岡柳川にて最後の撮影を終えた夜。美穂さん交えてスタッフみんなでお酒を飲みました。これで撮影が終わっちゃうんだな…と夜の柳川をぼくがひとりで歩いていると、後ろから足音が聞こえてきた。その音に振り向くと、そこに中山美穂さんが立っていました。そのたたずまいのあまりの美しさに息が止まってしまった…」と生前の中山さんをしのび、「本当に素晴らしい映画女優でした。過去の言葉で言ってしまう事があまりにも苦しく、せつないです」と結んだ。
中日スポーツ