「勝てればいいとは思うけど…」 未勝利で初めて“大台”を超えた山下美夢有
◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス東海クラシック 事前(12日)◇新南愛知CC美浜C(愛知)◇6560yd(パー72) 【画像】今季大ブレークの21歳がスリクソン未発表1Wをテスト 山下美夢有は前週の国内メジャー「日本女子プロ選手権」で竹田麗央に1打及ばず、競り負けた。2年連続年間女王が今季は未勝利のまま6度目の2位。今度こそ、が続く展開ではある。だが、この日、プロアマ戦で最終調整を終えた後に残した言葉はいつも通りだった。 「勝てればいいとは思いますけど…それぐらいです」 やるべきことはやっている。年間女王争いのメルセデスランキングは竹田に次ぐ2位で「2107.90pt」。大会順位ごとに当てはめる同ランキングのポイントが現行の数値になったのは、コロナ禍で合併された2020―21年シーズン(全50試合)から。対象が1年単位となった22年(年間37試合)、23年(38試合)に「2000pt」を超えた選手は8例だけで、未勝利で到達したケースは今回の山下が初めて。2位となった「全米女子プロ」など海外メジャーで610.77ptを得ているものの、国内15試合だけで1497.13ptを獲得した。
「調子がいい時は何も考えなくてもうまくいったりするじゃないですか。だから、こういう(結果が出ずに)考える時間を大事にしたいと思います。(コーチの)父(勝臣さん)と話しながらやっていくことを信じてやるだけだと思っています」 今大会ではアマチュアだった2016年にツアーデビューした。予選落ちに終わったものの「当時中学生で“プロになりたい”と」感じた思い出の大会だ。「アンダーパーは普通に出ると思います。ビッグスコア? そうですね。それを出したいですね」。今週も変わらず、女王のゴルフを実践するだけだ。(愛知県美浜町/加藤裕一)
<メルセデスランキング2000pt到達者>(計50試合の2020―21年シーズンは除く)
2022年(全37戦) 1/山下美夢有/3441.28pt(33戦5勝) 2/西郷真央/2264.83pt(25戦5勝) 3/稲見萌寧/2226.19pt(38戦2勝) 4/勝みなみ/2107.00pt(34戦2勝) 5/西村優菜/2089.95pt(30戦2勝) 2023年(全38戦) 1/山下美夢有/3117.19pt(32戦5勝) 2/申ジエ/2790.06pt(22戦2勝) 3/岩井明愛/2648.80pt(35戦3勝) 2024年(全37戦) 1/竹田麗央/2574.51pt(21戦6勝) 2/山下美夢有/2107.90pt(15戦0勝)