街と田園を行き交う「フェンディ」 トレンドアウター満載【2024-25年秋冬メンズコレまとめ】
インナーはクリーンなジャストサイズのニットが中心で、プレーンなハイゲージのポロやカーディガン、タンクトップのレイヤードから、リブ編みのラップカーディガン、「FF」ロゴを編み込んだ光沢のあるケーブルニットポロ、少し起毛感のあるタンクトップまで。一方、パンツはゆったりめ。前述のプリーツデザインを筆頭に股上が極端に長いショートパンツや、タックの代わりにサイドにプリーツを寄せたり、極端に畝の太いコーディロイを用いたりしたフルレングスパンツでユルさを加える。そして、終盤は次第に都会的なテーラリングの要素が強まり、きらめくラメを加えたスタイルで街と田舎を行き交うショーを締め括った。
“枕”のようなバッグやポータブルスピーカーも登場
“ピーカブー”や“バゲット”といったアイコンバッグの再解釈もさることながら、アクセサリーで目を引いたのは、ボストンバッグのサイドにあるボタンを外すと、まるで枕やクッションのように平らになる“シエスタ”バッグ。旅行時に洗面道具を入れるために使うウォッシュバッグ(ストラップ付きのポーチ)も、レザーやシアリングでアレンジして外出時に気軽に持てるミニバッグとして提案する。パリ発のオーディオブランド「デビアレ(DEVIALET)」との協業によるFFモノグラムがあしらわれたポータブルスピーカーや、インジェクションソールでプラットフォームに仕上げたデッキシューズなども登場した。
また、フィレンツェ郊外の「フェンディ ファクトリー」で行った先シーズンのショーでは隈研吾とのコラボレーションを披露したが、今季も建築家との協業は継続。マッド アーキテクツ(MAD ARCHITECTS)の創設者である中国人建築家のマ・ヤンソン(馬岩松)との対話をもとに、彼の建築に見られるような曲線的なスタイルをデザインに取り入れて未来的なエッジを効かせたバッグ“ピーカブー アイシーユー”とスリッポンスニーカーを制作した。