交通違反の通報者に報奨金 ベトナム
【AFP=時事】ベトナムは、交通違反者を当局に通報した市民に500万ドン(約3万1000円)以下の報奨金を支払う法律を導入した。 【写真】スピード違反取り締まり機の破壊行為めぐり世論二分 伊 今月1日から、当局は信号無視や運転中の携帯電話の使用などの交通違反に対する罰金を大幅に引き上げた。 新たな法律では、交通違反を通報し、事実と確認された場合、罰金の最大10%で、上限500万ドンが支払われる。 同法によれば、通報者の身元は「プライバシーを守る」ため公表されることはない。 警察の話を引用した国営メディアによると、これまでに報奨金を受け取った人はいないという。 同国の平均月収は約770万ドン(約4万8000円)なのに対して、バイクでの信号無視に対する罰金は以前の6倍に相当する600万ドン(約3万7000円)以上。車での信号無視の罰金は、以前は600万ドンだったのに対し、現在は2000万ドン(約12万5000円)近くに引き上げられた。 運転中の携帯電話使用に対する罰金も倍増された。 ベトナムでは、2024年の交通事故による死者は1日30人に上った。特に大都市では渋滞が多発し、ドライバーはたいてい信号や道路標識、交通ルールを無視している。 配車サービス「Grab」でバイクタクシーのサービスを提供している男性は、首都ハノイで信号を守ったことはほとんどなかったが、「罰金のあまりの高さにショックを受けた」と話す。市民に交通違反の現場を撮影されて通報されたくないとし、「びくびくして、ルールをしっかり守るようになった」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News