米大統領選テレビ討論会 81歳vs78歳 史上最高齢対決の勝者は?【Bizスクエア】
――「犯罪者である」というバイデン氏の攻め方が必ずしも効果を発揮しなかった部分もある。 共同通信 客員論説委員 杉田弘毅氏: トランプ氏は「私は犯罪者かもしれないが、国民は私を支持している」。そこの論法は確かに効果的だ。 ――バイデン大統領は、弱いから差し替えた方がいいという声がくすぶってきた。 共同通信 客員論説委員 杉田弘毅氏: ずっとくすぶると思うし、ニューヨーク・タイムズが社説も出しているように、本来であればバイデン氏を支持するようなリベラルな新聞社の記者たちが民主党の中でバイデンおろしの声が出ていることを大きく記事にしているので、この話はずっと続くと思うが、問題は2023年の段階からこの話はあったが、結局誰もバイデン氏に「そろそろやめた方がいいのでは」と話を持っていけなかった。2つ目はバイデン氏に代わるべき候補者である50代の知事やハリス副大統領たちがバイデン氏に対して代わって自分が出るという強い決意を持ってこの選挙戦でアメリカを救うという使命感を見せていないということが大きいので、なかなか差し替えは難しい。 こうした討論会でのパフォーマンスが重要視されるのは、選挙戦が接戦だからだ。 政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によるとトランプ氏の支持率は46.7%。バイデン氏は44.8%と、トランプ氏が優勢となっている。 そして大統領選の勝敗を決める選挙人の投票を見ると、全米で538人いる選挙人の過半数、270人以上を獲得した候補が当選となるが、現在の情勢はバイデン氏が202、トランプ氏が219となっている。 そして注目が、7つの激戦州。ウィスコンシン州の同率を除いて6州ともトランプ氏が優勢となっている。 ただ、7州のうち北部の3州、ウィスコンシン州、ミシガン州、ペンシルベニア州をバイデン氏が取った場合、過半数の270票を獲得しバイデン氏が勝利する可能性もある。激戦州7州のうち、前回の選挙は6州でバイデン氏が勝ったが、今回は支持率でかなり劣勢になっており、仮に南部の4州は落として残る3州、ウィスコンシン州が同率でミシガン州も、ペンシルベニア州も小差ということでこの3州さえとればギリギリ勝てるかもしれない。だからバイデン陣営にとってはこの3州は絶対に落とせない。