メットライフ、パインブリッジの中国除く資産取得で合意
(ブルームバーグ): 米保険大手メットライフは、パインブリッジ・インベストメンツの中国以外の資産を香港の資産家、李沢楷(リチャード・リー)氏の持ち株会社パシフィック・センチュリー・グループ(PCG)から買収することで合意した。メットライフにとっては、資産運用で事業成長を目指す取り組みの一環となる。
23日の発表によると、メットライフ傘下の資産運用会社、メットライフ・インベストメント・マネジメントは、非公開企業のパインブリッジに8億ドル(約1260億円)を支払う。パインブリッジの運用資産は約1000億ドル。メットライフはまた、2015年に一定の財務目標を達成することを条件に2億ドルを支払うほか、複数年の業績に依存するアーンアウト(条件付き取得対価)に基づき2億ドルを追加で支払う。
今回の買収は2025年に完了する見通し。パインブリッジのプライベートエクイティーファンド、および華泰証券との中国合弁は取得対象から除外される。同合弁の運用資産は6月末時点で700億ドル超。
PCGは中国本土事業を保持し、華泰パインブリッジとそのプライベートファンド資産に注力すると、同社の広報担当者は明らかにした。華泰および蘇州新区高新技術産業との提携は、中国で投資商品への需要が高まりつつあることに対応するのが目的だ。
債券やプライベートクレジット、不動産などの資産クラスに特化するメットライフ・インベストメントは、買収完了後の運用資産が7000億ドルを超えることになる。パインブリッジから取得する顧客資産の半分以上は米国外の投資家が保有、約3分の1はアジアで運用されていることから、グローバルな事業展開をさらに拡大することになる。
メットライフはパインブリッジの中国以外の同運用資産に対し、独占的な交渉を行っていると、ブルームバーグ・ニュースは10月に報じていた。
原題:MetLife to Buy Li’s PineBridge in Asset Management Push (2)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Manuel Baigorri