バーキン総裁、25年の経済見通しを楽観-現在の金利は十分景気抑制的
(ブルームバーグ): 米リッチモンド連銀のバーキン総裁は政策金利の現行水準について、今年のインフレを抑制する上で引き続き十分に景気抑制的だとの見解を示した。
バーキン氏は昨年12月18日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、0.25ポイントの利下げに賛成票を投じた。今年は議決権を有していない。
バーキン氏は3日、メリーランド州で講演。原稿によれば、FOMCは「フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をこれまで100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げて4.3%とした」と述べた。「インフレ率はまだ目標値には戻っておらず、まだやるべきことがある。しかし、以前ほど景気抑制的になる必要はないと考えている」と続けた。
同氏は力強い消費や価格高騰に対する消費者の抵抗力、労働力による生産性の向上が「経済を良い状態に導いた」と述べた。
連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレ指標は目標値を上回って推移しているが、労働需要は減速している。ただ雇用は引き続き堅調で、失業率も抑えられている。
バーキン氏によれば、米経済は小康状態にあり、雇用ペースは減速している。それでも同氏は楽観的な見方を維持している。経済成長については下振れよりも上振れのサプライズを予想しており、現在の労働市場の均衡が崩れるとしたら「解雇よりも雇用に向かう可能性が高い」との見方を示した。
さらに同氏は、インフレ加速のリスクが高まっているとみており、「賃金と製品コストが圧力を受ける可能性がある」と述べ、「そうなれば、最近のインフレ動向から得た経験を踏まえると、価格設定者はコストを一段と転嫁させる恐れがある」と指摘した。
原題:Fed’s Barkin Says 2025 Outlook Positive, Inflation to Move Lower
(抜粋)
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Craig Torres