「新しい資本主義」を導く「ネット・ポジティブ」という視点|未翻訳本から読む世界
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本書『 Net Positive: How Courageous Companies Thrive by Giving More Than They Take 』は、ユニリーバ社の元CEO(最高経営責任者)でありSDGsに関する国連の活動にも数多く携わっているポール・ポルマンと、『 ビッグ・ピボット なぜ巨大グローバル企業が〈大転換〉するのか 』(英治出版)などの著作があるアンドリュー・S・ウィンストンの共著である。 食品や化粧品などを中心とした世界有数の消費財メーカーであるユニリーバ社は、環境配慮など サステナビリティ 施策の点で先進的な取り組みを続けている企業としても知られている。他社に先がけて2010年には成長とサステナビリティ(持続可能性)を両立するビジネスプランである「ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)」を制定し、10億人以上の人々の健康と幸福(well-being)を増大させるといった目標を掲げた。 本書は、ユニリーバ社の実例を交えながら、「良い企業とは何か」の再定義を試みる一冊である。
本文:3,145文字
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植田かもめ