「素直にうれしい」 鶴岡東ナイン、夢の聖地へ /山形
憧れの聖地・甲子園でプレーができる――。新型コロナウイルスの影響で中止となった今春の第92回選抜高校野球大会の代替試合として、日本高校野球連盟は10日、「2020年甲子園高校野球交流試合(センバツ交流試合)」の実施を発表した。一度はついえた鶴岡東の夢は、実現することになった。【藤村元大】 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 センバツ交流試合は8月10日に開幕。17日までの間にセンバツ出場校は甲子園で1試合行うことができる。 開催を聞いた鶴岡東の佐藤俊監督と鈴木喬主将(3年)は、午後4時半から野球部グラウンドで記者団の取材に応じた。佐藤監督は「甲子園で野球ができることを聞いて、素直にうれしかった」。吉報を聞いた鈴木主将を見て、「キャプテンの笑顔を久しぶりに見た気がする」と話した。 ただ、現在も新型コロナで苦しんでいる人たちがいることを踏まえて、佐藤監督は「謙虚な気持ちでプレーをしてもらいたい」とナインに声をかけた。 鈴木主将は「小さいころから夢だった」と、甲子園への憧れを口にした。対戦したい具体的なチームは特にないが、「これから一日一日、しっかり準備していきたい」と抱負を語った。 鶴岡東は、選抜大会に41年ぶり2度目の出場を決めていた。しかし、新型コロナの感染拡大の影響で大会は中止。決定を受けて、佐藤監督は「次の目標に向けて選手たちとともに頑張りたい」と夏の大会への出場を目指していた。 ただ、その後も感染拡大は収束の兆しがみえず、夏の本大会も中止が決まった。甲子園で試合をするという夢は完全に断たれていただけに、新たな目標を得たナインは、憧れの地での試合に向けて走り出す。