伊藤園「お~いお茶」1億ケース射程圏内 大谷翔平選手の“援護射撃”で国内外の需要を開拓
急成長を遂げている東南アジアでも深耕余地を見込む。 「ベトナムは非常に魅力ある市場で人口が1億人を超え国民の平均年齢が若く、ここに拠点を置いて販売を強化している。今後は東南アジアを全て埋めていく。フィリピンやカンボジアなど我々がコントロールして商品を流通させている国がいくつもあり、これらの国々にもう少し入ってリーフを含めて強化していく」との考えを明らかにする。 インドでは昨年から市場調査とテストマーケティングを展開。今後はアフリカでも3か国程度で市場調査とテストマーケティングを予定している。 コミュニケーションは、野球文化が根付いている米国などでは大谷選手を起用した広告を展開。 一方、ヨーロッパやアジアに向けては、市川團十郎白猿さんを起用しアニメと融合した「日本には世界一のお茶がある」篇で訴求していく。 なお、「お~いお茶」の前期(4月期)販売数量は本誌推計で前々期比約3%減の約9100万ケース。内訳は国内約8800万ケース(前々期比約3%減)、海外約330万ケース(同約13%増)と推計する。 国内は前期、価格改定の影響により数量減となった反面、販売金額は拡大。伊藤園調べによると、23年1-12月の緑茶飲料市場は前年比約5%増の4580億円を記録し過去最高を更新。この中で伊藤園は1ポイントシェアを伸ばし36%に達した。