言葉で伝え、プレーで見せる。チームのFP最年長・長坂拓海が考えるチームへの貢献「個人の目標にこだわることが、チームの目標達成につながる」|Fリーグ
10月14日、 バルドラール浦安アリーナにてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第10節が行われ、バルドラール浦安と名古屋オーシャンズが対戦。0-0の引き分けで試合を終えた。 【映像】日本代表でも活躍!長坂拓海が語った覚悟 豊富な運動量やワンタッチプレーを武器とする長坂拓海は、絶対王者・名古屋を相手にも光るプレーを見せた。 13分には、長坂が自陣からピッチを斜めに走り込み、ペナルティエリアを飛び出してきた名古屋GK・田淵広史と1対1の状況に。倒れ込みながら柴山圭吾へラストパスを出し得点チャンスを創出するも、モノにすることはできなかった。この試合、決定機を逃し続けた浦安は試合自体も引き分けに終わった。 「名古屋に勝利していたら、頭一つ抜けることができた」 試合後そう話した浦安のFPで最年長の長坂は、残りの試合に向け、言葉やプレーでチームに対してなにを示していくのか。
個人としての脅威はより出さないといけない
──今日の試合を振り返っていかがですか? 率直に、勝ちたかったです。上位の立川としながわが3-3で引き分けたので、たらればにはなりますが、いまの順位で名古屋に勝利していたら、頭一つ抜けることができました。チャンスもたくさんありましたし、そこを決めきるか決めきらないかだったと思います。 ただ名古屋にもチャンスをつくられましたし、ゴール前で体も張ってきたので、そこは名古屋らしいなと感じました。 ──長坂選手ご自身のプレーはどうでしたか? 人を使ったプレーは、セットとしても自分としても前と比べて良くなりました。名古屋は今日の試合で、始めにディフェンスを低い位置でセットして、こちらがパスをつないでいる最中にプレッシャーをかけてきました。それに対してシバ(柴山圭吾)やロド(ロドリゴ)、(田中)晃輝との連係でいなすことはできたと思います。 ただ、個人としての脅威はより出さないといけません。僕がボールを持った時に「なにかしてくるかもしれない」といった怖さを出さないと、相手の位置やメンタル的な部分を変化させられないことは、この試合で特に見えた課題です。 ──今日の試合では険しい顔で声を出している姿が印象的でした。 そこまで意識はしていなかったですが、この試合にかける思いはすごく大きかったです。 あとは久しぶりの試合で少し緊張していたのもあり、声を出して緊張を和らげながらごまかしていたかもしれません(笑)。声出しで自分の気持ちを奮い立たせていたと思います。 ──普段から声を出すタイプですか? そうですね。クールに見られることもありますが、意外と試合や練習ではギャーギャー言うタイプです(笑)。同じセットの人たちにどう思われているかはわからないですが、僕はけっこう思ったことを言っていますね。普段からあんな感じだと思います。 ──試合後の記者会見で、小宮山友祐監督が柴山選手に対して「あれだけ外したけど、何度もシュートを打つ姿勢は良かった」と話していました。長坂選手は柴山選手と同じセットでしたが、いかがでしたか? 今日は点を決められませんでしたが、入団した頃と比べたらゴールに近づく機会が増えましたし、いい位置に顔を出すようになりました。良くなっている部分はすごくたくさんあると思います。僕は練習からプレーが合わない時はすぐに伝えていて、シバも自分の意志をもって言葉を返してくれるので、関係性はすごくいいと思います。 ただ今日は決めてほしかったですね(笑)。特に僕が第1ピリオドでラファエル(田淵広史)と交錯しながらパスを出した場面は、もう「入った」という気持ちで倒れていたので。あれはちょっと説教ですね(笑)。 今日はクラブチームの話ですが、今後彼が代表に選出された時などに、あのような場面で決めるかどうかはより大事になってきます。そこは本人が一番わかっていると思うので、落ち込まない程度にいじりたいと思います(笑)。 ──中断明け初戦を終えて、浦安が首位をキープしています。 僕はいまの順位はあまり気にしていません。監督も言っていましたが、最後にトップでいることが大事です。自分たちが練習してきたことを試合で出せれば、自ずと結果はついてくると信じて、そこまで気負わずにプレーしています。 ただ、僕はこのスタンスでやっていますが、他の人はどうかわかりません。チーム内ではイゴールに次いで年齢が上から2番目なので、プレッシャーのかかる試合をあまり経験していない選手のことを気にしながら、コミュニケーションを取れたらと思います。 ──浦安では年齢が上のほうになるのですね。 “ベテランじゃない感”を出していますが、日本人として、フィールドプレーヤーとして、実は最年長です(笑)。 もちろんチームのことは多少考えていますが、自分が結果を出すことが、他の選手やチームに示せることだと思っているので、年齢はあまり気にせず自分のプレーをしています。ただピッチ外では、今後少しだけ最年長っぽく振る舞おうかなとも思っています(笑)。 ──改めて、今シーズンの意気込みをお願いします。 僕らの最終目標はリーグ優勝ですが、監督もよく言っているように、1試合1試合目の前の試合を勝ち切ることに注力しないと、その先の目標は達成できません。なのでまずはチームとして目の前の試合を大事にしていきます。 個人的には点を取ることがチームに対する一番の貢献だと思っていて、毎試合得点にこだわることで、チームの目標の達成にも近づけるのかな、と。 なので、チームとしての目標はリーグ優勝で、個人としての目標は毎試合点を決める……それか、アシストをします(笑)。 ──得点とアシスト、どちらでも? ちょっと弱気になっちゃいました(笑)。目標は毎試合点を決めることです!決めます!