老後資金の不安は「不足額を知る」ことで解決できる!? 不足額を知ったらどうすればいい?
入ってくるお金の金額を知る
老後に入ってくるお金には何があると思いますか。国民年金や厚生年金に加入していた人は、老齢年金が一番に浮かぶでしょう。その老齢年金について、将来受給できる予定額は知っていますか。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」(※1)で確認しておきましょう。 ねんきん定期便以外でも「ねんきんネット」(※2)や「公的年金シミュレーター」(※3)で老後に入ってくるお金の金額を知ることができるので、確認してみてください。 老齢年金以外にも「iDeCo」や保険会社で「個人年金」に加入している場合は、実際に何歳からいくら入ってくるのか、確認しておいてください。
出ていくお金の金額を知る
入ってくるお金の金額が分かったのであれば、次は出ていくお金の金額を知りましょう。 出ていくお金は、今の出ていくお金(生活費等)を基本に、子どもが巣立った後の生活費、家のリフォーム代や終の棲家のこと、趣味や旅行といった楽しみの費用、最終的には自分が介護状態になったときの費用等、できる限り将来にかかる費用を想像しつつ、書き出してみましょう。 何よりも大切なのは「想像」することです。さまざまな状況を想像し、それに伴う費用を考えます。楽しいことも楽しくないことも想像することで、より具体的な将来がイメージできます。かかる費用をできる限り想定しておくことで、足りない額の具体性が増すことになるのです。
不足額を知って、その後・・・。
金融資産の残高や入ってくるお金と出ていくお金の金額を知ると、不足額を知ることができます。細かなことを言えば、入ってくるお金も出ていくお金も正しい金額かどうかは分かりません。しかし、現時点での自分の状況を知る大切な行為です。 もし不足額があると思っていたが不足しないと分かれば、安心を得ることができます。一方、不足額があると分かれば、今から「収入金額」と「支出金額」の見直しを行う必要が出てきます。働き方にも影響が出るかもしれません。 誰もが少なからず「老後資金に対する不安」を持っていると思います。その不安の解決への一歩は、まず「不足額を知る」ことです。現実を目の当たりにすることに抵抗を感じるかもしれませんが、最終的に老後の生活に安心を与えるには、ご自身で確かめるほかありません。そのため、できることから1つずつ、進めていってください。 出典 (※1)日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています (※2)日本年金機構 ねんきんネット (※3)厚生労働省 公的年金シミュレーター使い方ホームページ 執筆者:秋口千佳 CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
ファイナンシャルフィールド編集部