プロ野球、戦力外からの“掘り出し物”は? 需要があるのは「左腕」と「左打者」か
プロ野球の戦力外通告期間が11月4日に終了。終了当日もソフトバンクが7選手に通告を行い、最後まで動きのある期間となった。 【画像】押さえておきたい「2024ドラフトの目玉」たちを厳選! 注目選手のプレー写真&寸評を一挙紹介 ほとんどの選手が14日の合同トライアウトに賭けるか、プロ野球人生に幕を閉じるかの決断を迫られる。中にはすでに獲得調査の報道が出ている選手もいるが、それはひと握りだ。 果たして、戦力外通告を受けた選手から“掘り出し物”はあるだろうか。本稿では何人かの候補をまとめてみたい。 ■石川達也、岩田将貴は獲得調査報道あり 投手では「左腕」の需要が見られる。 まずはDeNAを戦力外になった石川達也。150キロの速球と落ちる球が武器で、昨季と今季の2年続けて1軍で2ケタ登板&防御率1点台をマーク。今季は交流戦以降の1軍登板こそなかったものの、中継ぎの一員として来季以降の活躍も見込まれていた。 それだけに10月22日の戦力外通告は驚きを持って伝えられた。チームはCSを突破、日本一に輝き、明暗が分かれる形となったが、他球団でやり返すチャンスはあるだろうか。一部報道によると、巨人からの獲得調査が入っているという。 阪神を戦力外になった変則サウスポー・岩田将貴は面白いかもしれない。プロ4年間で1軍登板こそないが、2軍では2年連続40試合以上登板と健康そのものだ。他にないタイプの投手なだけに、使いどころさえ見つけられれば1軍でも十分活躍の機会はある。こちらはDeNAの獲得調査が入っているそうだ。 この他にもソフトバンクから戦力外通告を受けた笠谷俊介、三浦瑞樹あたりは他球団から声をかけられてもおかしくない。 ■楠本は阪神入り発表近し? 野手では「左打者」の獲得調査報道が複数見られる。 筆頭はDeNAを戦力外になった楠本泰史。巧みなバットコントロールと勝負強さを持ち味とするが、今季は度会隆輝や梶原昂希の台頭に押され、出場機会が激減。新天地を求めることになった。 楠本については多くの媒体で阪神の獲得調査が出ている。この感じだと14日の合同トライアウト直後には正式な獲得発表があってもおかしくない。生まれ故郷・大阪に近い甲子園でもうひと花咲かせられるだろうか。 その阪神から戦力外通告を受けた遠藤成には、オリックスが獲得を検討している旨の報道があった。プロ5年で1軍出場はないものの、シュアな打撃と遊撃を守れる守備力の高さが武器。阪神ではなかなかチャンスをもらえなかったが、二遊間の層が薄いチームなら1軍で試してみる価値はある。 もうひとり、スイッチヒッターではあるが、ソフトバンクを戦力外になった仲田慶介は引きがありそうだ。今季は2軍で打率4割をマークするなど、育成14位からの成り上がりで支配下登録を勝ち取った。その矢先の戦力外にファンからも怒りの声が上がるほど。育成打診もあるかもしれないが、他球団で勝負する姿を見てみたいとも思う。 [文:尾張はじめ]