『無職転生』新作ダンジョンRPGは、バトルが想像以上にシビアで超シビれる!「シルフィとキャッキャウフフするぜ!」とか抜かしてると、いきなり即死級の全体攻撃が飛んできて全滅します
9時間24分。この数字、なんだと思いますか? これは『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories』で、筆者が「最初のチャプター」(重要)をクリアするまでにかかった時間です。繰り返しますが、最初のチャプターです。最初のチャプターをクリアするだけで、10時間近くかかっているんです……。 【この記事に関連するほかの画像を見る】 その理由は……ずばり、バトルがムズい!! 本作はタイトルの通り、人気ライトノベルが原作のアニメ『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のゲームです。となると万人受けしそうな、割とサクッと遊べる難易度の作品じゃないかと思っていたんですが……ぜんぜんそんなことはなかった。 この時代にこれを出してくるブシロード、スゴい。 ゲームジャンル自体はごく一般的なフィールド探索型ゲームで、理不尽な罠や探索時のリアルタイム性といったキツい要素も少なく、敗北時には負けたバトルから再開できるやさしい救済要素もアリ。こうしてみるとそんなにキツい作品には見えないんですが……やっぱりバトルだけ、何かがおかしい。 冒頭で紹介した攻略に約10時間かかったチャプター1、これでもまだチュートリアル的な立ち位置なんです。なのに序盤からフルスロットル。中ボスであっても容赦なく、即死級の全体攻撃が飛んでくることも。 もちろんゲームジャンル自体への慣れなどにより、踏破するまでのスピード感は人それぞれになってくると思います。ただ、ちょっと油断してかかるとすぐに全滅してしまう……そんな絶妙にバランスの取れた難しさが超シビれるのです。 よくよく考えると、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』は異世界転生モノの中でもなかなか色濃い設定を持つ作品。そして、本作でフィーチャーされるのが作中でも重要な大規模災害「フィットア領転移事件」直後、空気が一変する「魔大陸編」であることを加味すると……。あれ、かなり“良い”ゲームなのでは? と思えてきました。 というわけで今回は『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories』の序盤の感想を中心にお届けしていきます。あと、緑髪のシルフィは良いぞ! ※アニメのストーリーを追うタイプのゲームである関係上、本記事では『無職転生』のネタバレが含まれています。アニメ第2期の内容に関してはその限りではありませんが、本作で描かれる魔大陸編に関してはある程度触れることとなる点にご注意ください。 ※ゲーム自体はアニメ第2期時点の主人公・ルーデウスの視点で描かれるため、プレイを検討される際は第2期までの視聴をオススメします。 ※この記事は『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories』の魅力をもっと知ってもらいたいブシロードさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。 文/Squ ■ルーデウスたちの冒険を追体験! オーソドックスなフィールド探索RPGだが、親切機能たくさんで遊びやすい さて先述の通り、本作は「理不尽な孫の手」氏による大人気ライトノベルが原作のTVアニメ『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』の世界を再現したフィールド探索型のRPG作品です。ゲーム中ではアニメ第1期の9話から開始された、「魔大陸編」におけるルーデウス一行の旅を追体験する形でストーリーが進行していきます。 なので、ゲーム内には11話に登場する「石化の森」をはじめとしたロケーションが登場。ルーデウスたちは冒険者としてクエストをこなしながら作中同様の道筋を歩むことになるのですが、未踏破のフィールドはマップがありません。そのため、序盤はフィールドの探索に時間を取られることになるでしょう。 また、フィールド探索は冒険者ギルドで受注できるクエスト依頼と並行して進めることになります。とはいえ、一度にいくつでも受注できるうえ、侵入先が同一フィールドの場合には一度の探索で複数攻略することも可能となっているなど、このあたりについてはかなり遊びやすい印象を受けました。 クエストは討伐やモンスターのレアドロップ収集、アイテム探し、地図埋めといったものが主となります。どれもフィールド探索の片手間でクリアできる簡単なもので、アイテム探しに至っては目的地まで表示してくれるというユーザーフレンドリーな設計がなされています。 レアドロップ収集などもドロップ率が超しぶいなんてことはなく、大体5戦程度で収集し終える事が可能です。何度か戦っているうちにモンスターごとの弱点が見えてくるはず。 また、本作は道中のエンカウントバトルであっても被ダメージが大きいものの、レベルアップするたびにHPやSP(スキル発動に使用するポイント)を全回復することができます。クエスト以外でもコツコツ敵を倒していくといいでしょう。 ■シビアすぎて痺れるぜ……。激アツなタイムラインバトルに挑め! さて、肝心のバトル面ですが……本作では一般的なRPGと同じくコマンド選択型の戦闘が採用されています。 しかし特徴的なのが、画面中央に表示されるタイムラインゲージ。タイムライン上には敵と味方を表すアイコンが行動順に表示されており、時間の経過に合わせて右方向へと移動していきます。青いエリアの右端に到達したキャラクターから順に選んだコマンドが実行されていくという半リアルタイムなバトルシステムです。 これだけ覚えれば簡単! ……といきたいところですが、実はこれが結構大変。通常のエンカウントバトルでも、リアルタイムにして数分かかるレベルで敵が強いです。いわゆるザコ敵相手でも、弱点の把握は必須級。圧倒的なレベル差であれば通常攻撃を自動で連打してくれるオート戦闘を使用できるものの、基本的には1桁台のダメージにしかならず、ひどければダメージを与えることすらできません。 そのためスキルを活用して立ち回る必要が出てくるのですが、選ぶスキルやコマンドによってタイムライン上の移動先が変化。基本的には赤色のCAUTIONゲージに移動しないような立ち回りを意識すると良さそうです。攻撃や守備バフ以外にも、敵の行動を遅らせたりキャンセルさせるスキルも存在するため、状況に応じた立ち回りが要求されてくるわけです。 「ザコ敵が強けりゃボス戦はどうなるの?」そうお思いの皆さん。ご安心ください。自チームに80%の防御バフをかけてホッとしているところに、攻撃力上昇のバフが乗っかった即死級の全体攻撃を放ってきてくれますよ! なんて? これ、まだチャプター1の最終ボスなんですけど……えぇ……。体力と行動順の調整だけじゃだめなんですねこのゲーム。 ボスクラスになると自身でバフの付与をしてくるため、しっかりデバフを活用して打ち消していく必要性が出てきます。幸いにもバフ・デバフを付与するための消耗品はショップにて格安で購入できるほか、フィールドからも手に入るので、新しいフィールドに侵入する前に確認しておいたほうがいいでしょう。というか確認してください、死にます。 ちなみに……戦闘はメチャクチャ難しいのですが、このゲームはやさしいところは超やさしいです。ザコ敵だろうがボスだろうが負けても戦闘開始前まで巻き戻して再戦できますし、フィールド探索中いつでも街に戻れます。なんと! 糸は必要なし! くわえてキャラクターのレベル上げに関しても非常に緩めに設定されており、パーティに所属していないキャラクターのレベルもほどよくあがります。「戦闘がシビアな代わりに他の部分が超親切」という具合にバランスが取られているわけですね。 このようにバトルがめちゃくちゃシビアな本作ですが、決して「理不尽すぎてどうにもならねぇ!」とはならず、ハードな戦闘の醍醐味を快適に堪能することができます。原作勢の方は、ルディたちの厳しい旅路をその身で味わう体験ができるかもしれません。 ■「緑髪シルフィ」からしか得られない栄養素がある。ありがとうブシロード さて、先程まで記事に差し込まれていた画像のパーティに「シルフィエット」が加入していることに気づきましたか? このシルフィエットというキャラクターは主人公・ルーデウスの幼馴染なのですが、原作の「魔大陸編」時点では、冒頭で触れた転移事件に巻き込まれている関係で本来同行することはありません。ないはずなのですが、パーティに加わってくれるのです。嬉しい~! 転移事件後のシルフィエットは、事件前に比べ印象が大きく変わっているということもあり、緑髪シルフィは貴重……。緑髪シルフィからしか得られない栄養素がある。ありがとうブシロード。 シルフィ自身、ヒール系の魔術が得意ということもあり、本作でも強力な治癒魔術を所持しています。加入時点でもかなりのライフ供給をしてくれる存在で、序盤の攻略の助けになることは間違いないでしょう。 筆者自身もまだ出会えていませんが、シルフィ以外にもギレーヌやギースも仲間にすることができる様子。特定のクエストをクリアすることで加入条件が満たされるキャラクターもいるようなので、お目当てのキャラクターがいる場合はクエストを注意深くチェックしておくといいかもしれません。 また、魔大陸を旅するルーデウスたちを捜す、ロキシー、エリナリーゼ、タルハンド3名の冒険を描いたゲームオリジナルシナリオも収録されており、ロキシーたちも自分で操作できるとのこと。エリナリーゼさんは『無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~』でも大活躍しているので、個人的にも早く続きを読みたいです。 『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』は、なろう系の代表格である異世界転生モノの先駆者とも言われ、2015年にウェブ版の連載が終了した現在も高い人気を誇る作品です。アニメ第3期も制作決定とあって勢いに乗り続ける作品だからこそ、ゲーム化にあたっても求められるハードルが高いことは想像に容易いでしょう。 そのような高いハードルの中で、ここまでの切れ味とゲームプレイの面白さを持った作品が生まれてくるのはファンとして嬉しい部分であり、同時に『無職転生』が好きでゲームが好きな方であれば中々プレイの手を止められない作品に仕上がっていると感じます。 そんな『無職転生』の新作RPG、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories』は2024年6月20日より、PS4/PS5、Nintendo Switch、Steam向けに発売中となっています。日本国内でのみ展開される初回限定パッケージ版は購入特典として、メイド服を着たロキシーのフィギュアなども付属するとのことなので、あわせてチェックしておくといいでしょう。
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