車検で「3万5000円」払ったという夫。春に4万円ほど「自動車税」を払っていたのですが、なぜ2回も払うのでしょうか…?
車は買う際の費用だけでなく、買った後の維持費が大きくかかってくるものです。全く車に乗っていなくても、保有しているだけでかかってくる税金が2種類あります。 車の維持に必要な「自動車税」と「自動車重量税」は、似たような名前ですが、課税時期をはじめ、税の性質に違いがあります。本記事では、2つの税金の違いについて解説します。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
自動車税、自動車重量税とは
自動車税(軽自動車税)とは、自動車の排気量に応じて課税される地方税の一種です。乗用車の場合、車のエンジンの排気量500ccごとに課税額が変わってきます。 例えば、排気量2000ccの乗用車(新車登録が2019年9月30日以前)の場合、自動車税は年額3万9500円となり、軽自動車は一律1万800円となります。 一方、自動車重量税は、車の重量に対して課税される国税です。こちらは車の重量500キログラムごとに税額が変わってきます。例えば、車両重量1800キログラムの乗用車の場合、年間で1万6400円です。
自動車税と自動車重量税の違い
まず自動車にかかる2つの税金、自動車税と自動車重量税の大きな違いについて確認していきましょう。名前は似ているように感じられますが、全く違う税金として取り扱われています。 まず、「税金を納める先」が異なります。自動車重量税は国に納める国税であるのに対し、自動車税は都道府県に納める地方税です。納税する側としては同じ税金のように感じてしまいますが、実際のところは納める先が違うものになります。 ちなみに、自動車税は4月1日時点の所有者に納税義務があるため毎年5月に納め、自動車重量税は車検ごとに納めるというルールがそれぞれ定められているため、やや複雑に感じるかもしれません。
自動車税と自動車重量税、どのように使われるの?
前段で自動車税と自動車重量税は納める先が異なると説明しましたが、納められた税金はどのように使われているのでしょうか。ここではそれぞれの税金の用途(使い道)を解説します。 ■自動車税の使い道 自動車税については都道府県の一般財源として使われています。地域の教育や医療、警察や消防などの公共サービスに加えて、自治体に勤務している地方公務員や地方議員の給与など幅広い用途で使われています。 ■自動車重量税の使い道 かつて自動車重量税は「道路特定財源」として、道路の維持や整備費のために使われていました。しかし、2009年に「道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律案」が成立したことにより、2008年度限りで道路特定財源制度は廃止され、自動車重量税は一般財源となりました。 一般財源とは、用途が特定されない財源のことを指し、どのような経費にも使うことができるものです。つまり、私たち自動車ユーザーが納めている自動車重量税は道路の整備以外の国の事業にも使われているということになります。
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