【UFC】ヨアキム・ハンセンの弟子ハーマンソンが予告通りの5R長期戦で逆転勝ち
2024年2月10日(日本時間11日)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて、『UFC Fight Night: Hermansson vs. Pyfer』が開催され、3連勝中のミドル級のプロスペクトのジョー・パイファー(米国)を、ヨアキム・ハンセンの弟子のジョー・パイファー(ノルウェー)が予告通り、5Rの長期戦で巻き返し、逆転勝利を飾った。 【写真】前半戦はパイファーの試合だった。左右の強打がハーマンソンをとらえる ▼ミドル級 5分5R 〇ジャック・ハーマンソン(ノルウェー)24勝8敗(UFC11勝6敗) [判定3-0] ※48-47×3 ×ジョー・パイファー(米国)12勝3敗(UFC3勝1敗) ミドル級ランカー11位のハーマンソンはスウェーデン出身・ノルウェイ在住。日本の修斗やDREAMで活躍したヨアキム・ハンセンの愛弟子。 「このスポーツを見始めた時は、PRIDEやDREAM、PANCRASEを見ていたんだ。日本のMMAの歴史はすごい。日本のMMAシーンはとても有名だ。ヨアキムからよく聞いたけど、日本で戦った事がある選手は皆、口を揃えて、日本での試合で、日本のファンの前で試合をする事がいかに特別かを語るんだ。それを本当に自分も経験をしてみたいと思っている」と語る。 オールラウンダーで11KO、ギロチンチョークを得意とし、寝技も厭わない。2022年12月の前戦ではロマン・ドリーゼのカーフスライサーに一本負けし、1年2カ月ぶりの復帰戦となる。 対するパイファーは、虐待する父に連れられた柔術道場で寝技を学び、レスリング、MMAを習得。コンテンダーシリーズ2022でTKO勝ちして、ダナ・ホワイト代表から「ジョー・パイファーのように戦え」と絶賛されてUFCと契約した。UFCデビューから3連続フィニッシュ勝利中。 1R、ともにオーソドックス構え。左を伸ばすパイファー。右カーフから左と対角線攻撃。ハーマンソンは前蹴り、関節蹴り。右カーフと下から崩しに。 ハーマンソンの左右をかわしたパイファーは圧力をかけると、ハーマンソン右スーパーマンパンチ狙い。かわしたパイファーは右カーフ。同じタイミングの左フックはパイファーが勝る! 右カーフのハーマンソン。ワンツースリーで入るハーマンソンに、右から左を返すパイファー。前蹴りがローブローもハーマンソンはすぐに再開。 ワンツーで前に出るパイファーは右アッパーも。体勢を戻したハーマンソンに左ボディも突く。右を強振するパイファー。かわしたハーマンソンに左ジャブを3連打するパイファー。ハーマンソンの右ハイをかわす。 2R、サウスポー構えから入るハーマンソンはオーソに戻すと、パイファーは長いワンツー! 左ボディを突いてから右オーバーハンドへ。ハーマンソンはシングルレッグで金網まで押し込むが、突き放すパイファーは右カーフ! 左ジャブでハーマンソンの入りを防ぎ、左アッパー。かわしたハーマンソンはカーフの打ち合い。パイファーは左ハイをガード上に突く。 ワンツー右ローのハーマンソンが圧力。右カーフも押し戻すパイファーが左ボディ、ワンツーと散らす。ハーマンソンも左ミドルハイをガード上に返してホーン。 3R、ワンツーから右カーフのパイファー。後半勝負と語っていたハーマンソンも徐々に押し戻すと右カーフを返す。一瞬スイッチしたパイファー。前進にハーマンソンが左ジャブ! パイファーが鼻を赤くする。 ワンツーから右カーフを当てたハーマンソン。さらに左ジャブを効かせると、パイファーが後退! 遠間からニータップも崩れないハーマンソンは丁寧に左ジャブ。パイファーはワンツーの右で押し戻すが、ハーマンソンはその入りに右ヒザ! しかし、左前手を当てたパイファーが前に。右ボディ、左フックを突くが、ハーマンソンが右カーフを当て、パイファーのシングルレッグに片足立ちで右の鉄槌を入れる。 4R、パイファーにとってはオクタゴン初の4R。 先に圧力をかけるハーマンソンが右カーフ! パイファーのシングルレッグも切る。ライブオッズで逆転し始めたハーマンソン。パイファーの詰めに左ジャブ。アゴを上げさせられたパイファーだが前に。そこに左ジャブを突くハーマンソンは右カーフ! ここで下がらず左フックはパイファー! 組むが右を差し上げたハーマンソンが離れる。 左ジャブからワンツーを返し、右カーフのハーマンソン。パイファーは左ジャブからボディロックに行くが、金網背に差し上げるハーマンソンが細かいパンチ。ともに右カーフの蹴り合いから左ジャブのハーマンソン。手数で勝る。鼻血のパイファー。ハーマンソンが詰めるとパイファーのテイクダウン狙いを切り、前に。パイファーが右カーフを返してホーン。3Rに続き、ハーマンソンのラウンドに。 5R、先に中央に出るハーマンソン。懸命に右ボディから左を振るパイファー。ガード固めて前に出るハーマンソンは左前蹴り。スイッチするパイファーのワンツーをさばいて、左ジャブ。右カーフ! さらに金網に詰めて右。パイファーの右をかわして詰めてきたところにここでダブルレッグテイクダウン! マット中央でレッグドラッグで押さえ込むハーマンソンに足をハーフに戻したパイファーは、背中を着かされる。 右で枕、左で脇差し、右をパウンドにするハーマンソン! エビを打ち腰を切りフルガードに戻すパイファーだが、ハーマンソンはケージには向かわせず。頭をマット中央に向かせるとインサイドから鉄槌、パウンド。最後は中腰になり、パウンドでホーン。 判定は3-0(48-47×3)でハーマンソンが新鋭のチャレンジを退けると、ノルウェーとスウェーデンの半々の国旗を掲げ「今年あと2試合したい」と語り、8位のナッソーディン・イマボフの名前を挙げた。敗れたパイファーは「驚きはない。言い訳もない」とハーマンソンを称えた。