伝説的スピードスケーター・岡崎朋美「明るさと積極性を忘れず、新たなことに挑戦したい」
~アマチュアや学生を積極的に応援したい
現役時代は海外にファンクラブも結成されるなど、知名度は絶大だ。国内でも「政治家転身」を打診されるなど、各方面から引くて数多だ。 「(政治家は)私には無理だし向いていないと思っていました。何よりスケートが好きで滑っていたかったので、お断りしたこともあります」 現在は時間的な余裕も多少でき始めたという。今後のセカンドキャリアについてどう考えているのだろうか。 「立派なことはできないと思いますけど、健康第一でスポーツと皆さんの架け橋のような存在になりたい。そのためにもメディア系での発信も続けたいです。スピードスケートが五輪の時だけでなく、少しでも良いので常に話題になっていて欲しいです」 「アマチュアや学生も積極的に応援したいです。私自身は企業に支えられ素晴らしい現役を全うできましたが、全国には素晴らしい素材、やる気がある方が多いはずです。そういった方々が現役を長く続けていけるようになって欲しいです」 最近はテレビやラジオに登場して発言する機会も少しずつ増えつつある。 「視聴者や聴取者の方が疑問に思っていることを伝えられれば良いですね。バラエティでは求められるものが異なりますので、その辺は空気を読んで対応できるようになりたい。視野を広げて、自分の思いを言葉でしっかり伝えられるようになりたいです」 先日は知人を通じて群馬県の中学校で講演活動も行った。生徒と触れ合う時間も多く、「素直な子が多くて、まだまだ捨てたもんじゃないと思った」と笑う。 「今の子供たちの考え方にもっと触れたいです。今の良さ、昔の良さの両方があるはずです。現代の子たちも迷いはたくさんあるはず。それらをミックスできれば、全てに対してプラスになるはずだと思います」
前向きで積極的な姿勢はスポーツ界のみに限らず、社会全体に好循環を及ぼすように感じる。 「『もっと色々なところに出て欲しい』と言ってくださる方がいるのは嬉しいです。『昔と変わらないね』と言ってもらえるよう、自分自身を磨いて常に前向きに生きたいです」 なかなか明るい話題が見つかりにくいご時世だからこそ、岡崎氏への需要が高まりつつあるのかもしれない。今後も様々な分野で周囲を明るく爽やかな気分にさせてくれるはずだ。 (取材/文・山岡則夫、取材協力/写真提供・岡崎朋美氏)