戦力外で退団しても 他球団で開花が予想される選手7人 「将来のエース」と言われた21歳も
■複数球団が調査するダイナミック左腕 DeNAを退団した同じ左腕の石川達也も評価が高い。20年育成ドラフト1位で入団し、22年のシーズン途中に支配下昇格すると、昨年は中継ぎで28試合登板し、防御率1.97をマーク。今季も開幕1軍入りすると15試合で防御率1.93を記録したが、5月26日にファームに降格すると再昇格はならず。今季限りで戦力構想から外れて驚きの声が上がった。ダイナミックな投球フォームから威力のある直球、多彩な変化球を投げ込み、救援で十分に輝ける。同一リーグの複数球団が獲得に向けて調査をしているとみられ、動向が注目される。 ■故障に泣いた「将来のエース」 もう一人。アマチュア野球の担当記者が、「将来はエースになると思った素材。このままプロ野球の世界から消えてしまうのは惜しい」と嘆くのが、広島から戦力外通告を受けた21歳右腕の小林樹斗だ。182センチの長身から最速152キロの直球を投げおろす右腕は、智弁和歌山のエースとして評価を高め、20年ドラフト4位で広島に入団。新人で1軍デビューを飾り、将来のエースと嘱望されたが、右肘を2度疲労骨折するなど、故障に泣かされた。今季も1軍登板なしに終わり、プロ4年目の今オフに広島のユニフォームを脱ぐことが決まった。 「ドラフト4位で獲得に成功した時は、『大卒の4年後だったら間違いなくドラフト1位の逸材』と評されていました。故障してしまったことで大胆な投げっぷりが消えてしまったように感じましたが、21歳とまだまだ若い。万全のコンディションを取り戻して野球を続けてほしいですね」(前出のアマチュア担当記者) 挫折を味わった人間は強い。手を差し伸べてくれた球団で1人でも多くの選手が輝く姿を見たい。 (今川秀悟)
今川秀悟