【バレー】VNLで銀メダル獲得の女子日本代表が帰国。古賀紗理那主将「自信にはなったが、これで満足せずに」、石川真佑「決勝で勝ち切る難しさを初めて経験できた」
バレーボールネーションズリーグ(VNL)で銀メダルを獲得した女子日本代表チームがファイナルラウンド開催地のタイから帰国し、古賀紗理那主将と石川真佑選手が空港でメディア取材に応じた。
古賀主将は、「この大会の最初の目標はパリ五輪出場権獲得だったが、出場権獲得後は『ここで勝つのと負けるのとでは経験値が全然違うものになる』とチームで話した。まずは準決勝のブラジル戦に集中して入って、決勝まで行けたのは良かった。オフェンスが通らなくなってきた時に、次の手をチームとして話しながらできたのが、今回のファイナルラウンドの収穫」と話した。 「身長の低い日本がここまで来れたのは素晴らしいこと。戦術的なところやチーム力が昨年までに比べて強くなったのかなと。五輪の組み合わせについては、どこと当たっても強豪国ばかりなので、私たちが勝ち進んでいくためには、どこのチームも超えていかないといけない大きな壁だと思う。そこをみんなで研究しながら、勝てるようなチームを作っていきたい。ひとつ高い壁を越えて、自信にはなったと思うが、課題もたくさんあるので、 これで満足せずに合宿が再開してからチームをひとつにしていきたい。課題は終盤にサイドでしか決められなくなるのでミドルの攻撃やバックアタックの出現率を増やすこと。また、決勝のイタリア戦でも相手に好き放題打たれていたので、相手に簡単にサイドアウトを切らせないサーブ戦術と、サーブで崩した後のハイボールディフェンスも、戦術的にはめられるようにしていきたい」と気を引き締めていた。
一方、石川選手は「国際大会でメダルを取れたのは自分たちが成長してきたからだと思うし、率直にすごく嬉しい。それぞれが悔しさなどいろいろな経験をしてきて、結果に繋がったのは成長できたところ。勝ちたいという気持ちの部分や勝負どころで攻めるべき時にしっかり攻めることなどは一段階上がったのかなと。VNLとオリンピックはまた違う大会になると思うので、準備をしっかりやっていきたい。いい時と悪い時の波があるので、チームで合わせていけたら。どこも強い相手なので、ひとつひとついい準備をしながら臨んでいきたい」とメダルの喜びと五輪への抱負を語った。 準決勝のブラジル戦で最後にブロックアウトで決めきった場面については、「苦しい試合だったが、最後の1点を取りきれた。チームとしてもブラジルにはいつもフルセットで負けていたので、勝つことができて、自信になった。もちろん最後にトスが上がってきたところは自分がしっかり決めようと、とにかく思い切り打った」と振り返った。 決勝戦のイタリア戦については、「相手の高さに対して自分たちのディフェンスが対応しきれてなかったり、攻撃面でも少しの差というところはあった。チームとして一段階上げていけば点数の取れる場面はたくさんあったので、そういったところをこれからやっていけたら」と話した。「決勝で勝ち切る難しさも今回初めて経験できたので、そこをまた超えられるようにやっていきたい。負けてしまったが、1セット取れたし、全く勝てない相手ではないと思うので、そこをチームとしてどう打破していくかがこれから大事になってくる」と銀メダルを胸に手応えを感じている様子だった。