性犯罪歴なくても配置転換 日本版DBS、雇用主に安全義務
政府は子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する「日本版DBS」制度の創設に関連し、犯罪歴がなくても、子どもからの訴えなどで「性加害の恐れがある」と判断された人について、雇用主に配置転換などの安全措置を義務付ける方針を固めた。今国会に提出方針の関連法案に盛り込む。関係者が4日、明らかにした。 性犯罪歴の有無だけによらず、雇用主に幅広い対応を求め、子どもの安全をより重視した形。具体的にどのようなケースが性加害の恐れに該当するのか、判断基準を今後検討し、ガイドライン(指針)で示す。 DBSは国が構築するデータベースを通じ、雇用主が就職希望者や現職者の性犯罪歴を確認する仕組み。照会期間は拘禁刑(懲役刑と禁錮刑を2025年に一本化)が刑終了から20年、罰金刑以下は10年で、再犯リスクを抑える効果が期待される一方、初犯を防げないとの課題が指摘されていた。 学校や保育所には性犯罪歴の確認を義務付け、学習塾や放課後児童クラブ、スポーツクラブなどは国の認定を受けた事業者に同様の義務を課す。