ホンダ新型「アコード」に乗って感じたのは万人受けする走りと運転のしやすさ、セダン不況を打開できるのか
パワートレインには、2.0L・直列4気筒エンジンと、走行用と充電用のモーター2基を組み合わせた新開発のハイブリッドシステム「スポーツe:HEV」を搭載。ポート噴射式を直噴式に変更したエンジンは、最高出力を先代の107KW(145PS)から108kW(147PS)、最大トルクを175N・m(17.8kgf-m)から182N・m(18.6kgf-m)にそれぞれアップしている。 また、新型の2モーター内蔵電気式CVTは、走行用モーターの最大トルクを、先代の315N・m(32.1kgf-m)から335N・m(34.2kgf-m)と大幅に増大。モーター走行の最高速度を引き上げつつ、エンジン走行では低回転でクルーズできるように駆動力と静粛性の両立を図っている。
ほかにも、前述した最新のホンダセンシング360を装備し、先進機能も向上。グーグルの搭載により、グーグルマップや音楽など多様なアプリはもちろん、音声操作などの各種機能を活用できる12.3インチのセンターディスプレー「Honda CONNECTディスプレー」を新採用するなど、各部をアップデートしている。ラインナップはハイブリッドの2WD(FF)車のみで、価格(税込み)は、先代モデルから約80万円アップした544万9400円だ。
今回試乗したのは、外装色がプラチナホワイト・パールの仕様。なお、ボディカラーには、ほかにもクリスタルブラック・パール、メテオロイドグレー・メタリック、イグナイトレッド・メタリック、キャニオンリバーブルー・メタリックの計5色が設定されている。 全長4975mm×全幅1860mm×全高1450mmのボディは、とくにサイドビューが印象的だ。ロングノーズ化されたフロント部と後方へ流れるように伸びるリアセクションが、まるでクーペモデルのようなスポーティさを醸し出している。
■運転席やメーター類について ブラックを基調とする室内は、本革巻ステアリングホイールやスムースレザーのシートなどにより、高級感が高い。ユーザーの選択した色に合わせて室内空間を光で演出する「LEDアンビエントランプ」などにより、心落ち着く室内空間を演出する。 運転席に座ると、まず目に飛び込んで来るのが10.2インチの「デジタルグラフィックメーター」だ。右側に速度計、左側にハイブリッドシステムの出力や減速時にバッテリーへの回生状況などを示す「パワーメーター」を装備。中央部のマルチグラフィックディスプレーは、安全運転支援システムの作動状況や航続可能距離、平均燃費など、さまざまな情報を表示できる。