まさかここまで下がるとは…定年前は「年収1000万円」あった63歳大企業社員の「エグい給与ダウン」
妻に頭が上がらず、マイカーやマイホームの購入に失敗して生活設計に狂いが生じ、72歳まで家のローンを返し続けなければいけない…。そんなプレッシャーのもと現在再雇用で働く63歳・男性会社員の酒井さん(仮名、以下同)を〈定年前は「年収1000万円」あったけど…72歳まで家のローンを返すはめになった63歳大企業社員の後悔〉で紹介した。 本稿では引き続き、気になる再雇用のおカネの話を中心に疑問をぶつけていく。 【マンガ】5200万円を相続した家族が青ざめた…税務署からの突然の“お知らせ” 聞き手:佐藤大輝(33歳・逃げ切れない世代)
再雇用後、給料はどこまで減るのか?
ーー酒井さんは大企業で40年間以上も勤めたわけですが、年金はどれくらい入る予定なんですか? 年金は夫婦合わせて25万円くらいになるはずです。国民年金が13万円、厚生年金が12万円。ここに個人年金が月6万円ほど入るので、老後は月30万円くらい入ってくる計算です。 ーーすごい…。逃げ切り世代って強いですね 笑。個人年金を抜きにしても、まったく働かないで年収300万円も入ってくるんですね。 仕事は大変でしたけど、時代的にラッキーでした。給料も、50歳を超えたくらいで頭打ちになったんですけど、それでも1000万弱は頂いていたので…。もし自分があと20歳くらい若かったら、たぶん定年まで働かずに転職してるんじゃないかな。今後ウチの会社がどうなるかはわかりませんが、私たちの世代と同じくらいの給料は出せないでしょうし。ちなみにウチの会社は早期退職すると退職金が1.5倍くらい割増で貰えるんです。それを貰って、自分が輝ける会社を探しに行く人が、私の周りで少しずつ増えてる印象があります。 ーー年収1000万円ってどういう内訳だったんですか? 基本給が40万円で、ここに役職手当が20万円乗ります。賞与は年間で200万円くらいで、あとは手当ですね。単身赴任だったので、家賃は会社持ちで0円。これとは別に、単身赴任手当が7~8万円くらい出てました。 ーーこれが再雇用後はどのように変化するのですか? 基本給と役職手当は20%カット。賞与が30%くらいカットされます。年収だと25%減くらいになるのかな。 ーーあ、でも思ってたよりマシな感じですね。 私もそう思ってたんですけど、実は、ここからもう一段下がります。定年後は1年更新で、労働者の希望があれば65歳までは働けるんですけど、最終年までには元の給料の半分以下になるんです。具体的には基本給が40~50%カット。役職手当は全滅。賞与は60~70%カット。年収だと300~400万円くらいまで落ちます。 ーーかなりエグイ減らされ方でした。大変失礼しました。