勉強の習慣が恋愛にまで。YouTubeで恋愛を学ぶ東大生たち
さんきゅう倉田です。芸人をしています。芸人をしながら3回受験して東大に通っています。ゼロから勉強して、3年合格。えらい。すごくはないけれど、えらいと思います。 【表】東京大学の合格者のうち、上位の出身校〈中高一貫校〉は? 大学に入ってたくさんの友人ができました。勉強の話もするし、時折恋愛の話もします。一部の学生は、「大学に入ったら恋愛するぞ」と意気込んで入学するようです。 受験勉強があったので満足に恋愛ができなかったのでしょう。中高一貫の男子校出身者が多いので、環境によって恋愛を阻まれていた可能性もあります。 自分を変えひたむきに努力して恋を実らせる者がいる一方で、ほとんど何もせず受け身のまま過ごしている者もいます。
恋愛もYouTubeで勉強する東大生
大学2年生になって人生初の恋人ができた友人は、デートの行き先、デートに着ていく服、デート中の会話などをYouTubeで学んでいます。何でも勉強と対策を怠らないんですね。 そのうえ、日常のLINEでのやりとりもYouTube上のアドバイスを参考にしています。 「毎日彼女とLINEをしている人。たまには駆け引きも必要だよ。まる一日放置して、彼女の心を揺さぶってみよう」 友人はこのような助言を聞き、さっそく実施したそうです。 しかし、数日後別のチャンネルで新たな助言を聞きます。 「駆け引きで恋人へのLINEを返してない人。信頼関係を損ねるから絶対やめな」 この動画を見たあと、激しく後悔したそうです。 「動画見て、LINEを一日放置したんだけど、別の動画見て、いま後悔してる」 可愛い。そう言って悲しそうな目をした友人はあまりにも眩しかった。ハロウィンの後の渋谷センター街より汚れたぼくの心が浄化された気がしました。
地方での講演を終えて夜を楽しむ
ぼくはよく講演をします。月に2~3回くらいでしょうか。南は九州から北は新潟まで、依頼を受けて伺います。物価上昇を考慮して、ぼくの講演料も上げざるを得ないので、予算が合わずにお断りすることも増えてきました。 東大での興味深い学びや税務調査の話、年代別の資産状況やNISAなどの話をして、間にネタを入れています。つい最近までネタはやっていませんでしたが、満足度向上と差別化、そして自分自身の達成感のために10分ほどやらせてもらっています。 地方の場合は泊まることもあり、夜は懇親会にお呼ばれします。 懇親会の参加者が100名くらいいると、ひとりくらいはぼくの猛烈なファンがいて、2次会に誘ってくれます。 先日、新潟に行ったときは、経営者の男性が「どんなところに行きたいですか」と聞いてくれました。 ぼくは空き時間にひとりで行くために、近隣の飲食店を事前に食べログで調べています。そのうちの1軒を説明し、ふたりで行くことにしました。食事が済むと、行きつけに連れて行ってくれると言います。そこはスナックでした。 スナックとは言いつつも、クラブのような明るさで、カウンターはなく、調度品も華やかでした。薄暗い店内で酔客がカラオケを歌ったり、サラリーマンが1セット3000円で飲んだりするような店ではなく、ゆったりとしたソファでドレスを着た女性がお酒を作ってくれます。 経営者の男性は、ドレスの女性にぼくの横に座るように促しましたが、ぼくは丁重にお断りし、男性との会話を楽しみたいと伝えました。男性は60歳くらい。ドレスの女性は50歳くらいでしょうか。 知らない女性と話すより、ぼくを尊重してくれている経営者と話す方が有意義です。1時間ほど楽しく話をして、帰ることになりました。会計が済むと、男性は言います。 「さんきゅうさん、よかったら、(先程の50歳くらいの女性と)キスしちゃってください」 ぼくは食い気味で断りました。会ったばかりの愛してもいない女性と人前でキスするなんて考えられません。しかし、男性のもてなしの精神がはっきりと伝わってきました。楽しんでいってほしいという気持ちは嬉しかった。 ▶つづきの【後編】では、キスとは無縁の東大生…についてお届けします。
元国税芸人 さんきゅう倉田