健康の源は「グラウンドゴルフ」 館山市西岬地区の愛好会25人、和気あいあいプレー楽しむ(千葉県)
「健康寿命の延伸」を目的に、館山市西岬地区を拠点にグラウンドゴルフを楽しんでいる50~90代のグループがある。練習の合間にはおしゃべりに興じ、良いプレーはみんなで喜ぶ。メンバー最年長の94歳は「わいわい楽しむのが、健康に良い」と声を弾ませる。15日は、介護予防の推進や、高齢者の生きがい作りなどを呼び掛ける「老人の日」。
わいわい楽しむ
「菜の花グラウンドゴルフ愛好会」。現在、西岬地区を中心に、25人が所属している。練習は、地区公民館のグラウンドで毎週2回が基本。参加できるメンバーが参加している。 10月に房日杯など二つの大きな大会が控えているため、9月は“強化月間”として練習を週3回にしている。 6日にあった練習では、17人が4~5人ごとに分かれてコースを回っていた。「コンッ」というボールを打つ小気味よい音と、「惜しい!」「おぉー」といった声が響き渡り、グラウンドは和気あいあいとした雰囲気に包まれていた。
合間におしゃべり
この日、練習していた午前10時ごろの気温は30・4度。厳しい残暑の中、こまめに休憩をはさんで1回8ホールを4ラウンドした。 プレーの合間には木陰に集まり、メンバーが持ち寄った菓子や、ゆでた落花生をつまんで一休み。 「今年の野菜の出来はどうだった?」「あのドラマ見てた?」などと会話が弾む。ひとときの和やかな時間の後は「よし、やるぞ」。再びグラウンドへ向かった。
最年長は94歳
力強いショットを放っていた佐野聡明さんは、最年長の94歳。15年ほど前に「余命1年」と宣告される大病を患ったが、治療を経て今も毎週のプレーを楽しんでいる。 佐野さんは「優しく声を掛けてくれるし、みんなとゴルフをやるのが楽しみ。わいわいと楽しんでいるのが健康につながっている」。
良いプレーは皆で喜ぶ
板垣照雄会長(72)は「ホールインワンをはじめ、いいプレーが出たらみんなで喜ぶのが会の決まり。声を掛け合いながらやることでメンバー同士の距離が近くなり、和気あいあいと楽しめる」と言う。メンバーはそれぞれニックネームで呼び合うのが慣例で、「私は『いたさん』と呼ばれますよ」と笑う。 「酷暑の中でも無理のない範囲で外でプレーして暑さに慣れた。足腰も強くなる。集まって交流することが何よりも体にいい」。親しい仲間と楽しむグラウンドゴルフ。その魅力を、板垣さんはそう表現した。 (安井咲子)