「これでもかと出てくる異常性」“おねだりモンスター”斎藤元彦知事を生み出した裏事情
「俺は知事だぞ!」
県ホームページで公開されているアンケート結果の回答例を一部、挙げてみる。 《手土産(カニ?)を3人分準備されていたのに、知事が全部持って帰った》 《40万円相当の革ジャンを試着して「これはいい。もらえないか」とおねだり》 《喫茶店に営業終了後に行って、店員から「営業時間外です」と告げられると「知事です」と返答し、地位を利用して開店させようとした》 《机をたたきながら「僕は知事なんだぞ。知事の言う事が聞けないのか」と叱責》 《「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」と大声で怒鳴りつけた》 《時間外(夜・土日祝)にかかわらず連絡がある。2時間以上叱責されることもある》 《机の配置が気に入らない、ペンのインクが出にくい、そんな些細なことで部長等幹部を睨み恫喝、叱責していた》 《事業の背景を説明する際、できない理由、やらない理由は聞きたくないと遮られ、知事の意に沿わない提案は耳を傾けない姿勢であった》 などなど……。中間報告以降に集計されたアンケートの回答には、予約制の店で食事をしたいと希望したが、断られると「俺は知事だぞ!」と激怒したことがあったとも。 「告発文書にも、博物館に公用車で訪れたところ、車止めにより進入ができず20mほど施設まで歩かされただけで激怒したことや、視察した自治体では名産品のゴルフクラブを“おねだり”したうえ交換までさせたということも記されています。一方、“尾ひれ”がついている回答もあるように感じます」 とはいえ、職員たちからここまで悪い評判が出るトップも、そうはいない。“モンスター”とも思える振る舞いの斎藤知事だが、職を辞する気配は一向にない。なぜ知事にしがみつくのか。 厚生労働相や前東京都知事を歴任した、国際政治学者の舛添要一氏に話を聞いた。 「なぜ辞めないのか、私にはわかりません。ただ、今回の騒動で違和感を覚えることが多々あります」