「これでもかと出てくる異常性」“おねだりモンスター”斎藤元彦知事を生み出した裏事情
「記憶にないですね」 兵庫県の斎藤元彦(もとひこ)知事に“パワハラ”“おねだり”そして“公金の不正使用”といった疑惑が噴出している。 【写真】「知事が全部持って帰った」独り占めか!? カニと斎藤知事 「発端は今年3月に、兵庫県の男性職員が、知事の不正を告発する文書を一部のマスコミに送付したことから始まります。県はこの文書の存在を把握すると、即座に犯人捜しを開始。その男性職員は聴取を受けるも、告発文書の作成を否定していました」(全国紙政治部記者、以下同) その際、聴取をした知事の側近・片山安孝(やすたか)前副知事の様子を次のように話す。 「片山前副知事は、男性職員による過去1年分のメールのやりとりを調査したうえで“ここに名前が出てきた者は在職しているということだけ忘れんとってくれよな”などと、男性の協力者であった県職員にも処分が及ぶことをほのめかしたのです」
アンケートで明らかになった“異常性”
男性職員は、3月末で退職の予定だったが、県は退職を認めず、5月7日に停職3か月の懲戒処分をくだす。7月、男性は自ら命を絶つ。だが、職員の自死は2人目だった。 「告発文書には、パワハラ疑惑など7項目にわたって斎藤知事の不正が記されているのですが、その中にプロ野球チームの阪神・オリックスの優勝パレードに使用する資金を、信用金庫に還流させた疑惑も記されていました。斎藤知事は、パレードの資金を企業からの協賛金などで賄おうとしていたのですが、思うように集まらなかった。そこで信用金庫への補助金を多めに支払ったうえで“還流”させたというのです。その調整役を担っていた男性職員も4月に自死していたのです」 こうした事態を受けて、県議会は不祥事を調査する百条委員会を設置。8月30日と9月6日に開かれた百条委員会で参考人として出席した斎藤知事は、パワハラ疑惑の追及を受け、冒頭のように完全否定を続けている。 「斎藤知事が証人尋問される前、百条委員会が県庁の全職員を対象にアンケート調査を行ったのですが、中間報告の結果に衝撃を受けました。回答には、職員たちが恨みを晴らすように、知事の異常性がこれでもかと記されていたのです」