結婚25年。ベッカム夫妻は仮面夫婦か?
スキャンダルで関係が険悪に
2002年に次男ロメオを出産したヴィクトリアは、産後3ヶ月もかからずに体型を戻し、ファッション・アイコンの座をキープ。しかし、夫がスペインのチーム「レアル・マドリード」に移籍したことで夫婦関係の何かが変わり始めたようだ。昨年、Netflixで配信されたドキュメンタリー『ベッカム』でもヴィクトリアが「結婚生活で一番困難だった時期」として挙げていたのがこの時期だった。そしてバウアーは、この時期に起きたスキャンダルが原因でデイヴィッドとヴィクトリアの関係が険悪になったと主張する。
その出来事というのは、2003年のレアル・マドリード移籍直後に取り沙汰されたデビッドとパーソナル・アシスタント、レベッカ・ロースの不倫だ。当時、デビッドは不倫を真っ向否定し、レベッカは解雇された。しかし、翌年、テレビのインタビューに登場したレベッカは不倫を認め、「訴えられてもいい。彼どベッドインした女性しか知らないことを私は知っている」と言ってのけたのだ。
バウアーの著書によると、ベッカム夫妻それぞれの広報担当チームはこの時期、メディア戦争を始めたという。つまり自分たちのクライアントに利するように、お気に入りのゴシップ誌やゴシップ・サイトの記者たちに相手サイドのネガティブな情報を流し続けたという。実際、ヴィクトリアはドキュメンタリーの中で当時の心境を「正直に言えば、私たちはお互いに敵対していたの。マドリードに行くまでは、私たちが世界と戦っているように感じることもあった。でも、スペインではお互いがいるようには感じられなかった。それは悲しいことだし、どれだけ辛かったことか」と語っていた。
夫婦関係は修復された?
険悪な時期がどれだけ続いたかは当人たちが知るのみ。しかし2005年に三男クルスが、そして2011年に一人娘ハーパー・セブンが誕生しているのだから、夫婦関係をきちんと修復しているのは間違いない。しかもヴィクトリアは2004年に「ロック&リパブリック」とのコラボでデニム・ラインを発表したのに続き、2008年にはブランド「ヴィクトリア・ベッカム」をローンチ。夫デイヴィッドがサッカー選手としては下り坂にあるのとは逆に実力のある新進デザイナーとしてファッション界で着実に立場を築いていった。これまでの彼女は夫を支えていたWAGだったが、今度はデイヴィッドが彼女を支える立場になったわけで、傍目からは夫婦の力関係の変化はとても自然だったのだが……。 写真:ハーパー・セブン・ベッカム、デビッド・ベッカム