藤井竜王 4勝2敗で4連覇 今年の漢字「金」には「政治資金問題、新NISA…」 自身は「変化の1年」
将棋の藤井聡太竜王(22)=王将を含む7冠=が挑戦者に佐々木勇気八段(30)を迎えた第37期竜王戦7番勝負第6局は12日、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で2日目が指し継がれ、午後3時21分、藤井が106手で勝利した。対戦成績を4勝2敗として4連覇を達成した。 「シリーズを通して佐々木八段に序盤から工夫をされ、課題が残った。勉強になったシリーズだった」 先手・佐々木が採用した相掛かりは、17年の初対戦でデビュー以来の連勝を29で止められた戦型、手番。第3局では後手・佐々木がダイレクト向かい飛車を採用した。佐々木が居飛車相手に振り飛車を指すのは同じ17年以来。佐々木の工夫に苦しみ、それでも打ち破った。4連覇を達成したことで来期は永世竜王資格へ挑む。「また実力を高めて取り組みたい」と意欲を語った。 この日、今年の漢字が「金」と発表された。「政治資金問題、新NISAのスタート、お金に関する話題の多い1年だった」。 藤井にとっての漢字1文字はないそうだが「これまでと違った工夫をしてうまくいったところ、いかなかったところあった。変化の1年だった」。年内のタイトル戦を終え、新年1月12、13日からは本社主催・ALSOK杯第74期王将戦7番勝負で永瀬拓矢九段(32)を挑戦者に迎える。「いい将棋が指せるよう、竜王戦の経験を生かしたい」と次なる戦いへ視線を移した。