米メディアは大谷の新人王受賞をどう報じたのか?
エンゼルの大谷翔平(24)が、ア・リーグの最優秀新人王に選ばれた。日本人としては、1995年の野茂英雄(ドジャース)、2000年の佐々木主浩(マリナーズ)、2001年のイチロー(マリナーズ)以来、17年ぶり4人目の快挙。新人王は、全米野球記者協会会員の投票で決まり、大谷は、1位票25、2位票4、3位票0の計137票を集め、2位のヤンキースのミゲル・アンドゥハー(23)の計89票を引き離しての圧勝だった。全米メディアも、このニュース一色に染まった。 ロサンゼルス・タイムズ紙は、「二刀流の大谷の活躍は、このチームをこの4年間で初のポストシーズン出場へ牽引するような形にはならなかった。3年連続の負け越しで終わった。しかし、長年チームを率いてきたマイク・ソーシア監督との別れを惜しんだ、その1カ月半後の月曜日、エンゼルスと大谷は、1世紀近くぶりにメジャーに持ち込もうとした二刀流のリスクが、実は価値あるものだったとの証を受け取った」と、エンゼルスの不振への皮肉を忘れずに、アメリカらしい表現で大谷のア・リーグ新人王受賞を称えた。 「肘の怪我で24歳の歴史的シーズンが狂わされなければ、もっと圧倒的な差で(新人王を)勝ち取っていたのかもしれない」とも指摘。 「(成績の)数字については話したくない。シーズンを通してプレーできなかったことが、ただ悔やまれる。エリート選手は1年を通じてプレーしてチームに貢献している」との大谷の受賞コメントを紹介した。 大谷は、6月8日から7月3日まで肘の故障で、故障者リストに入ったが、最初の10試合で1919年のジム・ショー以来、3人目となる投手として2勝、打者して3本塁打を放つ衝撃を与え「シーズンに入って2週間で、大谷はデビューに合わせてベーブ・ルースと比較されるようになった。故障リスト入りするまでに最も才能あふれる選手の1人としての地位を築き上げていた」と紹介。 「大谷はシーズンの最初の2か月を通してスランプがほとんどなかった」という部分に焦点を当て、「30三振をしていたが、14四球を選んでいる。大谷は身体的な弱みを抱えていたが、高いレベルでの打撃を維持していた。故障者リストから復帰した後は、やや躓いたが、8月には調子を取り戻して月間打率.328を残した」と続けた。 大谷は最終的に1919年のルース以来となる「10登板」「20本塁打」を達成したことを称え「50奪三振と15本塁打以上を達成した初の選手にもなった」と記録的な部分を補足した。