スマート電動歯ブラシに『Doom』を移植、プレイ可能に。Wi-Fiによるアップデート機能をハッキング
YouTuberのAaron Christophel氏が、電動歯ブラシをハッキングしてFPSゲーム『Doom』を動作させることに成功し、プレイの様子を収めた動画を公開しました。 『Doom』といえば、1993年に発売された3D FPSシューティングゲームの元祖として知られる名作。ソースコードはオープンソース化されており、有志によって液晶ディスプレイを備えたプリンターから冷蔵庫、電卓、スマート芝刈機まで、様々な機器に移植・動作報告されてきました。 その最新事例が、口の中を清潔に保つためのデバイス、電動歯ブラシです。Christophel氏は、Wi-Fi / Bluetooth通信機能を備えるスマート電動歯ブラシEvowera Planck Miniの、OTA(On the Air)アップデート機能を利用して、内蔵のWi-FiチップESP32-C3のファームウェアを改変、Wi-Fi経由でDoomを動作させるのに必要なファイルを、電動歯ブラシのストレージ(容量4MB)に収まるよう、サイズを切り詰めて導入したと解説しています。 電動歯ブラシ上のDoomは、横画面でも縦画面のフルスクリーン(と言っても歯ブラシの柄の部分だけですが)でも非常にスムーズに動作しています。また、Bluetoothマウスを使った操作にも対応しています。ただ、残念ながら電動歯ブラシはスピーカーを備えていないため、Doomの印象的なBGMを聞くことはできません。また解像度の都合上、画面表示の多少の見難さは否めません。 スマートデバイスの普及により、電動歯ブラシを含むあらゆる機器がインターネットに接続するのはもう当たり前になっています。Doomを動かすハッキングは、われわれには楽しいものであり、次は何が出てくるのだろうと少し期待もしてしまうところです。しかし一方で、電動歯ブラシがWi-Fi経由でインターネットからデータをダウンロードできるということは、それが脆弱性にもなり得ることを、少しは意識しておく必要もあるかもしれません。
Munenori Taniguchi@TechnoEdge
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