川上麻衣子さんが80代・90代親の“実家じまい”。2か月間の片づけで「どうしても捨てられなかったもの」
●スケジュール帳は残しておくと便利
それと比較すると、あまり感情が記されていない年ごとのスケジュール帳は、忘れていたその当時の出来事が鮮明に甦ることもあり酒のつまみにもなり得るとの理由から残して置くこととしました。
●最も処分に困ったものは…
そして処分に困った最たるものは、8段飾りの見事な雛人形。昭和の時代に大量に売られたせいなのか、引き取り手は見当たらず、かといって処分するにはあまりに美しい人形たちですから、結局倉庫でまた眠ってもらうこととなりました。いつか日の目を見てくれるといいのですが。 人形といえば、この雛飾りを押し入れの奥から取り出した最後の最後に、幼い頃肌身離さず抱き抱えていたパンダの人形が出現。あまりの懐かしさに持ち帰り、綺麗に洗って同じく持ち帰った弾けもしないウクレレとともにわが家の新しい仲間となりました。 そうして持ち帰ったものを見てみると、世間的には大して貴重なものではなくても、実家のリビングに物心がついた頃から変わらずに置いてあった、たわいもないものこそが、捨てられない大切なものと気づきました。 まもなく暮れていく2023年。1つの区切りをつけることができたことにホッとしています。
川上麻衣子