能登かき出荷本格化 七尾・中島で殻むき作業
石川県内最大の養殖カキ産地である七尾西湾で1日、特産「能登かき」の出荷が本格的に始まった。今季は地震の影響で2カ月間ほど水揚げができなかった昨季よりも約50トン多い約400トンの出荷を見込む。 七尾市中島町浜田にある「山口水産」の作業場には早朝に水揚げされたカキが次々と運び込まれ、従業員6人が専用のナイフで白いぷりぷりの身を取り出した。 県漁協ななか支所七尾西湾出張所によると、元日の地震で養殖業者の作業小屋が倒壊したり、津波でカキ棚が流されたりする被害を受け、出荷を再開できない業者もあるという。 山口水産は稚貝をつるしていた竹製のいかだが半数ほど折れたが、今季出荷分のカキは被害を免れ、例年並みの出荷量となる見込み。同社取締役の山口翔太さん(29)は「大切に育てたカキを多くの人に食べてもらいたい」と話した。