「あれは本当に悔しかった…」ファンの言葉に葛藤した“闘う女優”青野未来が、女子プロレス新団体のエース候補になるまで…再会したい“4人のレスラー”
自分たちはプロレスファンに受け入れられるのか?
青野をはじめとする6人の選手たちは、それぞれ別個にアクトレスガールズ退団、マリーゴールド加入を決意する。引き抜きだと騒ぎになり、青野はSNSで「人間性の部分から攻撃された」が、アクトレスガールズには契約書がないのが実情だった。以前からそうだった。過去には雇用契約を交わしていない選手の退団を「解雇」と発表したこともある団体は、今回も離脱した選手たちをX上で厳しく批判した。ところが、ほどなくして事実でない記述があったとポストを取り下げている。これまでも、離脱者が出ると似たようなトラブルが繰り返されてきた。 アクトレスガールズは2022年からの新体制構築にあたり、選手たちを“プロレスから引退”という扱いにしようとした。メディアでそう報じられたこともある。だが青野はその時、プロレスラー引退を否定している。 「プロレスでやり残したこと、思い残したことがあったので。引退しましたとは言いたくなかった」 結果、マリーゴールドという新天地を得るのだから引退否定は間違っていなかった。旗揚げ会見での参戦アピールから風香と元アクトレスガールズ勢6人の正式入団が決まる。そして旗揚げ戦。あっという間のことで、青野は新しいコスチュームを作ることもできなかった。不安もあった。プロレス界から離れて活動してきた自分たちはプロレスファンに受け入れられるのか。 旗揚げ戦の対戦相手、石川奈青には“お芝居の人”と揶揄された。石川とはタッグを組んだことも対戦したこともある。しかしアクトレスガールズ新体制の2年あまりで、立ち位置は大きく離れることになった。 「正直、試合前は毎回、緊張するし怖いです」
「あれは本当に悔しかった」ファンからの言葉
そう語る青野だが、マリーゴールドでは結果だけでなく試合内容も評価された。重たい蹴り、パワフルなラリアット、フィニッシュのスタイルズ・クラッシュは女子の使い手が少ないからよりインパクトがある。技の迫力だけでなく、醸し出す雰囲気には風格のようなものも感じる。それが、アクトレスガールズでエースとして悩みながら走ってきた成果だった。 「自分に自信がないタイプなんですけど、風香さんをはじめ周りの人たちにエースと言ってもらって自覚が出てきました。後輩ばかりの中で“受けて立つ”試合をしてきたのも大きかったんだと思います」 青野はあまり自己主張をするタイプではない。曰く「背中を見て感じてほしいと思っていたので」。それが気に入らないという選手もいたが、青野はリングで受け止めてきた。 「ただ、自分のファンの人にも“エースになりたいわけじゃないんでしょ。でも他にエースになれる人がいないから仕方ないよね”と言われて(苦笑)。あれは本当に悔しかった。口で言わないだけでエースの自覚も責任感もあったのに……。よくクールだって言われるんですけど、負けん気は人一倍あるんです。でも、それも伝わらなければ意味がないんだろうなと思いました」 闘志も悔しさも内に秘めてしまう。気持ちを出さず、自分が我慢すればと思い、ついには引退を決意していた。だからマリーゴールド移籍は「プロレスを始めた時と同じくらいの大きな決断」だった。自分の人生だから、自分で変えるしかないのだ。 「チャレンジするなら、環境を変えるなら今しかない。そんな気持ちでした。やめる時期まで考えていたからこそ踏ん切りがついたんだと思います」
【関連記事】
- 【写真】マリーゴールドの「エース候補」青野未来が“ド迫力”ラリアット!新団体での闘いに、アクトレスガールズ時代の輝きも。この記事の写真を見る。
- 【#デカ女ブームで話題の人】「やせたら可愛いのに」世間の声との闘い…“プラスサイズモデル”も務める女子レスラー・まなせゆうなの思い「ありのままの自分を愛せばいい」
- 【話題】発達障害を公表したちゃんよたの本音「気持ちが少し楽になった」 セクシー女優レスラーが向き合った“個性”「(警察時代は)仕事ができなくて…」
- 【人気】「可愛いのに、媚びてない」水着グラビア、写真集もプロレスのため…トップ女子レスラーも絶賛する“スターダム・天咲光由(21歳)の魅力”
- 【物議】「下着をハサミで切って、真っ裸にさせられ…」女子レスラー初の“オールヌード写真集”も、井上貴子のプロ意識「私にとっては“作品”です」