資産8億円超の億り人・かんちさんが保有銘柄を公開! 優待株の保有時価総額ランキング上位の銘柄は何が違うか 買い増しする「3つの条件」とは
三重県の地方都市に住む元消防士のかんちさん(62)は、消防士時代に株式投資を始め、2億円まで資産を増やして49歳で早期退職。専業投資家に転身して資産8億円超に達し、保有株から得られる配当金は年2000万円を超える。そんなかんちさんが、自身のXで保有する優待株の時価総額ランキングを公開し、注目を集めている。どういった優待株を多く買うのか、かんちさんに話を聞いた。
現在、約600銘柄を保有するかんち氏は、高配当株投資を指南する著書はベストセラーとなっている。ただし、ポートフォリオ(資産構成)は金額ベースでは「高配当株5:優待株3:成長株2」の割合となっている。
基本的には「1銘柄100株を持っておけばいい」
かんちさんは毎年配当金から1500万円程度を生活資金に回しているというが、優待株で得られる優待品や優待券も利用して、外食や買い物など日常生活を賄っている。米や地方の特産品ももらえるため、家族全員で楽しめているという。 それもあって、保有する約600銘柄の内訳は「主力株(投資額500万円以上)20銘柄:準主力株(投資額150万~500万円)108銘柄:優待株500銘柄」となっており、金額ベースで見るよりも保有する優待銘柄数の割合が多くなっている。かんちさんが言う。 「優待株は1000株でも10万株でも優待内容が変わらないことが多い。そのため、基本的には最低単元(100株)さえ持っておけばいい。あれも欲しい、これも欲しいと様々な銘柄を買うことでリスクを抑える分散投資にもなります」
100株よりも多く買う銘柄が満たす「3つの条件」
そんなふうに、「優待株は最低単元(100株)で持つ」のが基本とするかんちさんだが、Xで公表した優待株の保有総額ランキングでは100株より多いものも目立つ。最低単元より多くなるのはなぜか。どう選定しているのか。かんちさんはこう説明する。 「これは意外にシンプルで、増収、増益、増配しそうな企業から選んでいます。値上がりが見込める優待株は『成長株』でもあるわけで、株価の大きな値上がりも期待できて資産も増加する。 加えて、配当金もそこそこの水準であること。配当利回り(1年間に受け取る1株あたりの配当額を購入時の株価で割ったもの)が4%以上(できれば5%以上)で、なおかつ増配傾向の株を選びます。配当利回りがよくても、業績が悪化した企業はいずれ減配する可能性があるからです。しっかり業績が伸びているという要素は欠かせません。 あとは、使える優待がついていて1単元(100株)より買い増しすると優待が増加する企業ですね。この3点にすべて当てはまる銘柄なら、優待単元100株以上を買い足していきます。公開したランキングでは、そうした銘柄が上位にきます」