考えてみよう!HPVワクチンの接種
■接種は必ず3回必要?検診との兼ね合いは?接種券は?
高島市長「3回打つ、とはどういうことですか?3回打って初めて効果が十分になるということ?」 稲葉医師「1回打つだけでもある程度の効果はあって、その残りはブースト(注:効果を後押しする)みたいな感じです」「1回でも打たないよりは打っている方が圧倒的に効果はあります」 高島市長「基本は3回打ち終わるには半年かかると思っていた方がいいですよね」(※9月に1回目の接種をすれば、無料で接種可能な今年度中に3回打ち終えることが可能) 稲葉医師「そうですね。でも10月に入っちゃったからもう諦めるとかじゃなく、1回2回打つだけでも打たないより圧倒的に効果はあるので、諦めずに接種しに行っていただければ」「接種券がないときは住民票がある市区町村の保健所に連絡すると再発行してもらえるので、早めに接種券の確認をして、(クリニックなどに)予約をとって行ってほしい」 高島市長「たまにワクチンを打っていたら子宮けいがん検診を受けなくてもいいという声も聞きますが、どうなんでしょうか」 稲葉医師「両方大事で、9価のワクチンで、リスクの高いHPVウイルスのうち7種類を予防できるので(注:残りの2種類は性器のイボなど性感染症をひきおこす)、子宮けいがん全体の9割以上くらいは予防できますが、残りの1割のウイルスどうしても予防できない。そこについては検診を受けましょうということです」「子宮けいがんは、がんになる手前で見つけることができる。でも前がん病変でみつけることができればいいというものでもなく、その段階でも女性にとっては苦痛や負担をともなうものなので、それを防ぐことができるのはHPVワクチンだけなんです」
■接種をするか、決めるのは自分
高島市長「中高生と話すことがあるんですが、自分では色々情報を調べて“打ってもいいかな”と思っているけれど、親御さんが“危ないんじゃないの?”と話されるケースもある」 稲葉医師「親御さんは11年前の報道を覚えているので不安になって当然。でもHPVワクチンは娘さんご本人のためのものなので、自分の身体、未来のことだから自分の考えに自信を持っていい」「(親御さんと)一緒に婦人科に行って話をきくのがいい」 高島市長「(婦人科の)先生を頼っていいということですよね」 稲葉医師「全然いい。迷ったら相談して下さい」「予防接種は16歳以上なら自分の同意だけで接種できる。キャッチアップ世代の方はもう成人されている方もいるので。自分で判断して、でいいと思います」