「買えていたら、勝ち組だったのかなあ」…もはや「タワマンから出られない」賃貸組の実態
タワーマンション(以下、タワマン)を購入する人は「金持ち」のイメージがありますが、「賃貸」で住んでいる人にはどのようなイメージがあるでしょうか。その実態に迫ります。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
最初は「無理して住んだ」タワマンだったが…
タワマンに住むきっかけには、どのようなものがあるのでしょうか。タワマン歴10年、都内在住の斎藤さん(仮名)は、「憧れと利便性」をあげています。 「会社への通勤が便利なこともあり、一度住んでみたかったタワマンに住んだのがちょうど10年前くらいです。1LDKの分譲賃貸で17.5万円くらいだったかな。低層階だし、窓からは隣のタワマンが見えるだけなので眺望はあまりよくありませんが、ラウンジ、ゲストルーム、シアタールーム、ジムにプールまでついていて、部屋の天井も高く、とても気に入っています」(東京都/41歳/会社員) 都内で家賃17.5万円というと、驚くほど高い金額ではありませんが、それでも賃貸で払い続ける負担は大きそうです。どのくらい稼いでいるのでしょうか。 「当時はだいたい年収で500万円くらいでしたね。同棲していて折半だったので、そこまできつくは感じませんでした。世帯年収で1,000万円は超えていましたから。きつくなり始めたのは、2年目に車を買ったときくらいからかな。駐車場が安くて、しかもちょうど空いていたので。停まっている車はほとんどが高級車なので、中古で安く高級車を買いました」 「都内×タワマン×車持ち」と言うと夢のような生活です。それで貯蓄はできているのでしょうか。 「貯金はほとんどないですね。たまにキャッシング生活に陥っていたくらいです。タワマンの家賃が辛いというより、海外旅行が好きなので、そこでの浪費も大きかったかな。コロナで行けない期間があったので、その間お金はたまりましたが。あと車自体は安かったけど、維持費が結構かかりますね。とはいえ、10年間で年収はだいぶ上がりました。タワマンに住み始めてから、仕事の調子がいいんです」 家計は自転車操業のようですが、「タワマン」から引っ越すつもりはないと言います。 「引っ越すなら、同じマンションかなあ。購入も考えていますよ。駐車場もありますし。やはり部屋の居心地もいいです。仕事がうまくいき始めた時期とタワマンに住み始めた時期が同じなので、ゲン担ぎもあって、出ようとは思わないですね」
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