「当てて倒すために闘う」フルコンタクト空手は最高に熱い
~携帯電話、スマートフォン、イヤホンは失格
「携帯電話、スマートフォンを持ったままの選手。イヤホンをつけたままの選手。それぞれ失格となります」というアナウンスが会場内に流れた。伝統ある武道にも時代の流れが押し寄せていることを感じさせた。 「武道なので、絶対に無くしてはいけないものがあります。倒すことが目的ですがルールに沿わないと喧嘩で終わってしまう。相手への敬意を持って闘い、試合が終わったらノーサイドの精神は時代が変わっても不変です」 「必要な部分は変えていくことが大事です。例えば、根性論だけを押し付けることで競技をやめる選手がいるかもしれない。選手個々によって考え方もさまざまです。その辺も見極めて競技をやりやすい環境を作っていきたいです」
時代の流れの中、武道という伝統競技も難しいフェーズに入っているのかもしれない。しかし、試合が始まれば選手たちは必死に闘い続ける。相手選手の返り血を浴びている者もいる。試合に負けて号泣する選手も少なくない。勝負に対する強い思いはいつの時代も変わらない。 「フルコンタクト空手は面白いです。熱くなれます。ぜひ会場で生の試合を体感してみてください」 フルコンタクト空手を実際に会場で見ると強烈な打撃音に驚かされる。選手、関係者の皆様に失礼を承知で敢えて言いたい。 フルコンタクト空手は最高のエンターテインメントだ。 (取材/文:山岡則夫、取材協力/写真:全日本フルコンタクト空手コミッション、全日本フルコンタクト空手道連盟)