一戦必勝を胸に「誰からも信頼される投手になりたい」 横浜高野球部1年、織田翔希さん(16) 地域で輝く
確実に成長を続ける16歳は令和7年、どこまで駆け上がるのか。「一戦必勝。(チームを)勝たせる投手というのが一番大きい目標です」と言葉に力を込める。 衝撃の全国デビューだった。関東地区代表として出場した6年11月の明治神宮大会。初戦の明徳義塾戦(四国地区)に先発し、伸びのある直球と切れ味鋭い変化球を武器に2安打完封勝利。準決勝は救援、決勝は先発で登板し、チームの27年ぶりの優勝に貢献した。 飛躍のきっかけになったのは6年夏の苦い経験だ。全国選手権神奈川大会決勝の東海大相模戦に2番手で登板し、1回1/3を投げ、被安打3、1失点。チームは敗れ、「このままじゃだめだ。やれることはやっていかないと、勝ち上がるにつれて打たれる」と痛感した。 体づくりとスタミナが課題であることは認識していたが、「甘い部分があった」と振り返る。補食をより多く取るようになり、投球練習の数を増やすなど練習の強度も高めた。 その成果といえる明治神宮大会制覇だが、「チームで目標を達成できてうれしかった」と喜びを口にする一方、自身については「(夏よりも涼しい)気温もあるので。まだまだです」と慢心はない。 福岡県出身。進学先に横浜高を選んだのは「神奈川は激戦区。どれくらい通用するかやってみたいと思ったから」と気持ちの強さを併せ持つ大器は、順調にいけば7年春の選抜大会で甲子園の舞台に立つことになる。「誰からも信頼される投手になりたい」と鍛錬を重ねる。(橋本謙太郎) ■おだ・しょうき 平成20年6月生まれ。北九州市出身。横浜高1年。185センチ、71キロ。右投げ右打ち。投手として中学校時代は軟式野球で活躍し、横浜高では1年春からベンチ入り。今年度の秋季関東大会、明治神宮大会の優勝に貢献した。