将来の“年金支給額”増える?……改革案の中身 「増税」「赤字国債」も? “106万円の壁”は撤廃へ【#みんなのギモン】
■基礎年金の国民年金と厚生年金の関係
近野解説委員 「そういう若い世代にも享受してもらうための調整、ということなんでしょうね。国民年金はそもそも基礎年金と言われていて、会社員もいずれもらうものですが、そこに厚生年金がプラスされるイメージです。総額としては会社員にも影響してきます」 瀧口麻衣アナウンサー 「(国民年金底上げのための)お金って、どこから持ってくるんですか?」 近野解説委員 「保険料の率は法律で決まっていますから、一定の率より上まで天引きされることはありません。国民年金の水準を上げるために、厚生年金の財布から国民年金の将来のために少し回していく」 「具体的には、今厚生年金をもらっている元会社員や元公務員らの支給額を月に数十円~400円程度マイナスし、将来の国民年金をもらう人の水準アップのために回す。今厚生年金をもらっている人には一時的に少し我慢してもらうことにしてはどうか、という議論です」 「国民年金の半分は国庫が負担しています。今回の改革案では追加で生じる国庫の負担は将来、年に1~2兆円ほど増える見込みです。そうすると、そこをまかなうために、増税や赤字国債の発行など新たな負担が発生するかもしれません」 「ただ、今40代以下の人達が将来もらえる国民年金の水準をよくしようという点では、年金部会の委員の皆さんの意見は一致しているものの、財源をどうするのか、誰がどう負担するのかという点では意見がまとまりませんでした」 「今後は部会が24日発表した案をもとに、厚生労働省が法律の案を作り、来年の通常国会に提出して成立させるということを目指します」 鈴江アナウンサー 「将来不安を少しでもなくしていけるように、知恵を絞ってもらいたいですね」 近野解説委員 「この問題は立場によってさまざまな意見があると思います。今国会の状況を見ると、衆議院の過半数を野党が占めています。国会でどのような議論が展開されるか。そこも新しい年は注目となります」 (2024年12月24日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、 日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)