ショベルカーで9m落下させる「お仕置き」…殺人未遂容疑で産廃会社元役員ら3人逮捕
大阪府八尾市の産業廃棄物処理会社で6月、男性社員を建物の梁(はり)にぶら下がらせ、約9メートルの高さから落下させたとして、大阪府警八尾署が当時役員だった男ら3人(26~48歳)を殺人未遂容疑で逮捕していたことが、捜査関係者への取材でわかった。同署は、3人がこの男性社員を日常的に暴行するなど社内いじめを繰り返していたとみて詳しく調べる。 【図表】「ここ10年で治安は悪くなった」…思い浮かべた犯罪のトップは?
逮捕されたのは、同社の元役員、杉本竜司容疑者(48)と、社員2人。3人は男性の仕事が遅いとして、「お仕置き」と称して暴行を繰り返していたという。
捜査関係者によると、杉本容疑者らは6月下旬、会社の作業所内で、ショベルカーのアーム先端に当時社員だった男性(23)をつかまらせた後、天井付近まで上昇させて梁(高さ約9メートル)にぶら下がらせ、数秒後に地上に落下させた疑い。男性の命に別条はなく、後日に脚の骨折が確認されたが、落下との因果関係はわからないという。
男性が10月、同署に「助けてください」と連絡し、発覚した。同署は、杉本容疑者らが1~9月、可燃性のある洗浄スプレーを顔に噴霧したり、男性の尻にスタンガンを当てて全治1か月のやけどを負わせたりしたとして、傷害容疑で2度逮捕していた。
3人のうちの1人が、梁から落下する男性の様子をスマートフォンで撮影した動画も見つかり、同署は今月9日、3人を殺人未遂容疑で再逮捕した。
同社は26日、読売新聞の取材に、「何もお答えしない」としている。