ロシア銃乱射 男らの映像公開 プーチン氏「実行犯ウクライナに向かった」 ゼレンスキー氏“責任転嫁”と反論
22日、ロシアのモスクワで銃乱射テロ事件が起き、137人が死亡しました。その後“拘束された容疑者たち”の映像が、新たに公開されました。また、プーチン大統領は「実行犯は逃亡する際、ウクライナに向かっていた」と強調し、“ウクライナの協力”を示唆しました。ゼレンスキー大統領は、責任転嫁しようとしていると反論しています。 ◇ 日本時間25日午後10時前、ロシアのモスクワ郊外には、次々と献花に訪れる人の姿がありました。 近くのコンサートホールで事件が起きたのは、22日、ロックバンドによる公演が始まる前のこと。 「銃を持ってこい! 全員殺せ!」 突如、男たちが侵入し、銃を乱射したのです。
当時、会場には最大で6200人がいた可能性があり、観客はパニックに―― 「落ち着いて! 落ち着いて!」 現場は、モスクワ中心部から車で30分ほどの複合施設の一角です。銃撃だけでなく、爆発物によるとみられる火災も発生しました。 これまでに、今回の事件の死者は137人、負傷者は182人にのぼっています。 実行犯とみられるのは、過激派組織「イスラム国」のグループの1つ、「イスラム国ホラサン州」です。 ロシア当局はこれまでに、実行犯ら11人を拘束。そのうち4人を起訴しました。
法廷に現れたときには、顔があざだらけに。ほかの男たちも顔や耳にけがをしていて、車いすでぐったりしている様子も見られました。 4人は、中央アジアのタジキスタン国籍または出身で、そのうち2人は犯行を認めているといいます。(※ロシア・メディアによる)
事件はなぜ起きたのか―― ――ホールで何をしていた? 「銃撃した」 ――なんで? どうして? 「お金で」 「50万ルーブル(約80万円)くらい」 実行犯とされる1人は、拘束された際、“指示”を受け、金と引き換えに、人々を殺したと話しています。
プーチン大統領は、事件から約19時間後にコメントし、「実行犯は逃亡する際、ウクライナに向かっていた」と強調。“ウクライナが容疑者に協力した”と示唆しました。 一方、ゼレンスキー大統領は、責任転嫁しようとしていると反論しています。 ロシアの独立系メディアは、“ロシア大統領府が国営メディアに対し、ウクライナ人の痕跡の可能性を強調するよう、指示を出していた”などと伝えています。 (3月25日放送『news zero』より)