佐々木朗希の獲得に「第3の球団」急浮上…来春日本開幕でvs大谷ドジャースの可能性
「まだ、ドジャースと決まったわけではない」 さる代理人関係者がメジャーの編成担当者にこう言っているという。今オフのメジャー挑戦が濃厚な佐々木朗希(23=ロッテ)に関してだ。 佐々木の進路に影響力をもつこの代理人関係者は、多くのメジャーリーガーを顧客に抱えていて、各球団にパイプがあるが、中でも親しい編成担当者にこう話したのだ。 代理人は選手の契約を膨らませてナンボ。あえて球団を天秤にかけ、条件を吊り上げるのは常套手段だが、25歳未満でマイナー契約しか結べない佐々木の条件は限られる。従って件の編成担当者は佐々木獲得に脈があると踏んで、ポスティングによるメジャー挑戦が正式に決まり次第、手を上げる方向。現段階では全30球団が狙っているといっても過言ではない。 米スポーツ専門局「ESPN」の今オフのFAランクで、佐々木は10年1000億円超の大谷翔平(30=ドジャース)と同規模の契約を結ぶともっぱらのファン・ソト(26=ヤンキースからFA)に次ぐ2位の評価。日本時間8日に終了したGMミーティングの会場でも「SASAKI」の名前があちこちで飛び交い、米メディアは「ドジャース‐ヤンキースの一騎打ち」「ワールドシリーズの再戦」などとかまびすしいが、ここにきて〝第3の球団〟が急浮上しているという。 「カブスですよ」と、さるメジャー関係者がこう言った。 「スカウトが佐々木の投球を追い掛けているだけじゃありません。編成幹部が極秘来日、佐々木と親しい関係者と会って話までしているのです。他球団の出方を静観、土壇場で他球団を上回るオファーで引っ繰り返すのはカブスの常套手段ですからね。鈴木誠也(30)を獲得したときがそう。パドレスで決まりかという段階になってから本人をシカゴに呼び、当時の日本人野手としては最高額となる5年130億円超のオファーで引っ繰り返したのです」 カブスといえば、来年3月に東京ドームで大谷や山本由伸(26)のいるドジャースと開幕戦を行うチームだ。 日本人選手では鈴木誠也に加え、今季は今永昇太(31)が加入。29試合に先発して15勝3敗、防御率2.91と、エース級の活躍でナ・リーグの新人王候補にも挙げられている。 「カブスはかねてから日本市場に目を向けています。福留孝介、田口壮、藤川球児、高橋尚成、和田毅、川崎宗則、上原浩治、ダルビッシュ有……過去に獲得した日本人選手は枚挙にいとまがない。GMミーティングに参加したホイヤー編成本部長は今オフも日本市場開拓を積極的に進める方針を明かしています。佐々木が獲得できれば、日本開幕の目玉になるし、日本がさらに大きなマーケットになりますから」(現地特派員) 本命視されるドジャースもうかうかできない。佐々木が来季、メジャーリーガーとして来日するとしたら、着ているユニホームはドジャースではなく、相手チームのカブスのものかもしれないのだから。 ◇ ◇ ◇ そんな佐々木朗希は昨オフ、母親と一緒に「メジャーに行かせてくれ!」と泥沼交渉劇を繰り広げたのは記憶に新しい。あの時、いったい何が起きていたのか。その舞台裏とは。 ●関連記事【母親と一緒に】…では、その舞台裏について詳しく報じている。