【広島好き】秋季キャンプで鍛錬続ける若手の高い壁となることが求められる「残留組の秋」
残留組に感じられる危機感は9月の急失速から4位に終わったふがいなさだけではないだろう。新井監督がシーズン最終戦後のセレモニーでの言葉に、背筋を伸ばしたに違いない。秋季キャンプ前にも、レギュラー争いについて「横一線」と発言した。"全員を平等に見る"という意味ではなく。同じ力ならば、若手にチャンスが回るーー。そんなメッセージに感じられた。
広島は今季、強くならなければいけないことを強く痛感させられた。今オフも移籍市場に参戦する動きがないのは、新井監督も覚悟の上だ。就任から「結果」と「育成」の両輪を回してきたのも、そんな広島の指揮官としての使命からだった。来季はやや「育成」に重きが置かれるかもしれないが、「結果」に目を背けることはできない。キャンプで鍛錬の日々を送る若手の突き上げとともに、残留組が若手のより高い壁となってこそ、広島のチーム力は上がっていく。
文:前原淳
前原淳