バリ島で「エマージェンシー・ビーチクリーン」 一般市民も参加
年明け最初の週末となった1月4日・5日の2日間、ジンバランのクドンガナン・ビーチ(Jl.Pantai Kedonganan)でNGO団体のスンガイウォッチがSNSで呼びかけ大規模な海岸清掃「エマージェンシー・ビーチクリーン」を行った。(バリ経済新聞) 【写真】一斉にビーチクリーンをする大勢の参加者 雨季のこの時季になると季節風モンスーンの影響で数カ月間にわたり、バリ島南部のビーチは海から押し寄せる大量の海洋ごみに覆われる。この漂着ごみはバリ島の河川から流れ出たごみに加え、ジャワ島周辺から海流に乗り時間をかけて流れ着くごみが多い。流木も多く、行政は多くの清掃スタッフや重機を導入し連日対応に当たっているが、ごみの量が多いため、週末になると一般市民も参加する大規模な清掃活動がクタやレギャンビーチなど各所で行われている。 2020年に設立された同NGOは、バリ島と東ジャワ島の河川にごみをせき止める堤防を設け、回収したごみを分別、処理。建築材料に使ったり、新しいものにアップサイクルしたりするなどして、ごみの削減や再利用、環境教育などに積極的に取り組んでいる。 同NGOは、1月4日は7時~12時、5日は午前と午後の2回、清掃活動を行った。SNSで参加を呼びかけたところ一般市民以外にもホテルやレストラン、スパ、学校、ごみボランティア団体、在住外国人や観光客など2日間で800人以上が参加する清掃活動となった。 参加していた在住外国人の一人は「バリ島は自分にとって大好きなホームのような存在。今は何にでもプラスチックが使われているので、それを使わないように生活することがきないのが現実。だからこういう状況になっているのは自分のせいでもある」と話し、波打ち際でびしょぬれになりながらプラスチックごみを拾っていた。 この2日間のビーチクリーンで1500人以上がボランティアとして参加し、約40トンの漂着プラスチックごみを回収した。これらは同NGOのステーションへ運ばれた後、分別、処理し、再利用される。
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