旦那に言われるがまま30年ぐらい投資をしていますが、最終的にはどうしたらよいでしょうか?
投資商品の一部を売却するかすべてを売却するか
投資商品の「出口」をどうするかという結論を出すためは、次の2つを考える必要があります。 ●自分に万一のことがあったときに、その金融商品を使う必要がある財産状況なのかどうかということ つまり、その金融商品を使って介護費用や入院費用を支払う必要があるかどうか、ということです。前項でも書きましたが、手元に現預金が十分にあるのであれば、金融商品を売却等する必要はありません。言い換えれば、現状のまま置いておいてもよいわけです。 一方で、手元に現預金が少なく、大きな緊急の支払いはできないという状況であれば、一部を売却して現金化(=売却して普通預金口座へ入金)する、またはすべてを売却して現金化する必要があるでしょう。 ●金融商品を次の世代に引き継ぐのか引き継がないのか 金融商品について、売却せず持っておくという選択をした場合、これは家族構成によりますが、次の世代に金融商品を引き継ぐのか引き継がないのか、という判断が必要になります。 子がいる人は、子と相談をして金融商品のまま引き継ぐのか引き継がないのかを決めましょう。「そのまま引き継ぐ」と言われたら何もしなくてよいですが、「金融商品は分からないから、現金で欲しい」などと言われた場合は売却する必要が出てきます。 子がいない人や引き渡す人が決まっていない場合は、現金化しておくことが望ましいでしょう。何もせずに金融商品を保有したままでは、死後手続きが面倒なことになるので、元気なうちに本人が手続きするのをお勧めします。
投資の目的が何かをはっきりさせる
投資を始めるとき、投資の目的を考えている人は少ないものです。多くの人が、「お金を少しでも増やしておきたい」という思いから始めたことでしょう。 特に「投資しているお金は残高に一喜一憂せず、長く続けることが投資の基本だ」と言われて始めた人などは、とにかく投資を続けることを考えるばかりに、最終的に投資商品をどうするかを考える機会を失いがちです。 そのため、50代・60代になったら、ぜひ考えてほしいです。この投資したお金を「どのように使うのか、引き継ぐのか」ということを。 そして、その後の生活が少しでも有意義なものになって初めて、投資を続けてきたことがステキな結果をうんだことになるのです。ただ投資するだけではなく、投資の良さを感じるため、投資商品の最後を考えてみてください。 出典 金融庁 NISA特設ウェブサイト 執筆者:秋口千佳 CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
ファイナンシャルフィールド編集部