<リオ五輪>女子バレー、完敗の木村沙織が涙 「目標達成できず悔しい」
不安が残るのは4年後の東京五輪である。 木村は、代表引退が濃厚。チームの中心人物がいなくなる。 「世界の流れとして女子バレーも大型化が進み、パワー、遥かに身長の高い選手が来たなという感じですね。今大会では、8人が初めて(五輪を)経験しました。次の大会に生かして欲しいですね。そう思いました」と真鍋監督。4年後に今大会の木村と同じく29歳となる石井は、「(五輪は)気持ちが強くないと勝てない場所だと改めて思いました。上の方が残るかわからないですが、自分が引っ張っていくつもりで強い気持ちを持っていかないとダメだと思いました」と、決意表明をした。長岡望悠も同年代である。 五輪経験者に加えて、最後にメンバーから漏れた古賀紗理那(20)ら若手が融合していかねばならない。4年間で若手を抜擢、代表の戦力へ育成しなければならないだろう。 経験がモノを言うセッターの宮下遥は、4年後25歳。 「まだ終わったばかりであまりわかんないですが、(五輪の舞台に)立ててよかった。プレーではチームに貢献できなかったですが、たくさんの人に応援してもらっている、支えてもらっているということが実感できました。それが収穫です。でも、しっかりと次へつなげないと意味がないと思います。経験ができて良かったで終わらせないように、次に、つなげていって、私も挑戦していきたいです」 宮下の言う通りである。「経験できて良かった」終わっては何にもならない。 真鍋監督は、今大会限りでの退任が濃厚。今後は、協会のフロントサイドで代表の強化にはかかわっていく方向のようだが、次期監督として最有力候補の一人に挙げられているロス五輪のメダリストで、かつて天才セッターと呼ばれ、指揮官としても実績を残している中田久美(50、現、久光製薬スプリングス監督)が、どんなバレーで、日本を再生させるのか。東京五輪へのスタートは、もう始まっている。