「いけるならいけるだけいきます」ロッテ22年ドラ1道産子右腕・菊地吏玖3年目の覚醒へ【プロ野球12球団ブレイク候補】
ロッテの22年のドラフト1位右腕・菊地吏玖投手にブレイクの予感が漂う。プロ2年目となった24年シーズンは中継ぎに専念し、「いろいろ自分のやり方を探しながらやった1年だった」と、手探りの1年を過ごした。最速152キロの直球を軸にスライダー、カーブ、フォークを武器に20試合に救援登板。1勝0敗、2ホールド、1セーブ、防御率2・25をマークした。 【写真】ロッテコーチの長女は球団公式チア卒業 MEIさんはソロ活動でいつかマリンにがい旋へ 1軍では益田や沢村らベテランのブルペンでの調整法を間近で観察し、自身のリズムも確立するなど、見て学んだ。日米通算121勝の吉井理人監督からはフォークを直伝され、決め球を改良。24年シーズンは計24イニングで27奪三振、奪三振率10・13と圧巻の投球を見せており、菊地は「そういう数字にフォーカスされる投手になれたのはうれしいですし、自分の持ち味を磨けた結果かなと思う。新たに武器になるものを得られたのは大きかった」と手応えを口にした。 雪辱”を期す。24年9月30日の楽天戦(楽天モバイル)では、1点リードの8回にマウンドに上がるも同点適時打を許した。だが、直後に味方が勝ち越したためプロ初勝利。いつもはとにかく明るいキャラクターだが、ヒーローインタビューでは、自身でチャームポイントに挙げる「ニコニコスマイル」は披露できなかった。「ふがいない投球をしてしまった。チームが勝ってくれてほっとした」と唇をかみ、ホロ苦い1勝を経験。今年は文句なしの勝利をつかみに行くつもりだ。 勝負の3年目は、50試合以上の登板を目標に掲げる。「投げられる場面があるなら、いくらでもいきたい気持ちがある。いけるならいけるだけいきます」。急成長中の道産子右腕は、フルパワーで腕を振り続ける。 ◆菊地 吏玖(きくち・りく)2000年6月13日、北海道・苫小牧市生まれ。24歳。苫小牧拓勇小2年で野球を始め、青翔中では苫小牧中央BBCでプレー。札幌大谷高では1年春から背番号1。3年夏は南北海道大会1回戦で敗退。専大では2年秋にリーグ戦デビューし、3勝で最優秀防御率(0・31)。4年春は最優秀防御率(1・20)とベストナインを初受賞。愛犬はミニチュア・ダックスフントの「チョコ」。183センチ、93キロ。右投左打。
報知新聞社