「消滅の危機」「身を切る改革だけでは…」 4氏が争う維新代表選 馬場路線の継承も論点
日本維新の会の代表選が17日告示され、届け出順に共同代表の吉村洋文大阪府知事(49)、金村龍那衆院議員(45)=比例南関東、空本誠喜衆院議員(60)=広島4区、松沢成文参院議員(66)=神奈川選挙区=の4氏が立候補した。先の衆院選での議席減を受け、党勢立て直しや改革の方向性を焦点に知名度の高い吉村氏を軸にした戦いが見込まれる。来月1日の臨時党大会での投開票を経て馬場伸幸代表(59)の後任の新代表が決まる。 松井一郎前代表の後を継いで令和4年に代表に就任した馬場氏は是々非々の立場を貫き、全国政党化を図った。代表選では馬場路線を継承するかどうかも論点となる。 4人は大阪市内で合同街頭演説に臨んだ後、記者会見した。4年から共同代表を務める吉村氏は「現状は厳しく、国政政党として消滅するのではないかとの強い危機感がある。何とか立て直したい」と意気込んだ。 副幹事長を務める金村氏は「全国政党として進化するために声をあげた。自公レジームからの脱却が問われており、国民に期待される政党にする」と訴えた。 一方、維新が大阪で実行してきた「身を切る改革」について、旧民主党出身の空本氏は「それだけでは地方議員や首長を増やせない。時代に即した改革が重要だ」と問題提起した。元神奈川県知事の松沢氏は「小さな市町村の議員からは報酬が少なく政治活動ができないと悲鳴が上がっている。時間とともに見直すべきだ」と述べた。 代表選で投票できるのは、特別党員(現職議員と首長)846人と、2年以上党費を納めた一般党員2万5025人。等しく1票を有するため、一般党員の支持が勝敗に大きく影響する。一般党員は事前に郵便投票し、特別党員は郵便投票と臨時党大会での直接投票のいずれかを選べる。一般党員と特別党員の投票用紙は党大会で開票され、最多得票者が新代表となる。