“北海道”と命名されて今年で150年 松山千春が北海道ゆかりの歌を歌う
北海道足寄出身のフォークシンガーの松山千春のあふれんばかりの“郷土愛”はよく知られている。4月25日にリリースされたミニアルバム「北のうたたち」は、松山自身が“北海道にゆかりのある楽曲”を自らが選曲し、カバーしている。 今年は1869(明治2)年に探検家の松浦武四郎によって北の大地が“北海道”と命名されてから150年という節目の年になるという。松浦は6度に渡る蝦夷地(北海道)の探査によって、アイヌの人々とも交流を深め、蝦夷地の詳細な記録を数多く残した人物とされている。
「北のうたたち」に収録されている曲は、「網走番外地」、「ネオン川」、「虹と雪のバラード」、「夢は夜ひらく」、「風雪ながれ旅」の全5曲だ。 「網走番外地」は同名映画の主題歌。主演をつとめた故・高倉健さんの哀愁を込めて歌い上げた名曲だ。「虹と雪のバラード」は1972年、札幌冬季五輪のテーマソングで歌謡ポップデュオのトワ・エ・モワが歌った。「ネオン川」は釧路出身の歌手、故・バーブ佐竹さん、「夢は夜ひらく」はかつて旭川で暮らしていた歌手、故・藤桂子さん、「風雪ながれ旅」は上磯郡知内村(現:知内町)出身の歌手、北島三郎さんのヒット曲として知られている。 昭和の香りを漂わせつつ、哀愁や生きていくことの厳しさ、立ち向かう力強さ、そして北の大地の美しさ、さわやかさなどが、松山の美しく伸びやかな声で一語一語に込められた思いを届けてくれる。
現在、松山はコンサートツアー「弾き語り」を行っている。ギター1本でのツアーはデビュー以来、41年ぶりとなる。5月9、10日は東京国際フォーラムAでコンサートが行われるほか、全国各地を巡る。ファイナル公演は6月27日に北海道・ニトリ文化ホールで行われる。 また、松山は7月16日に日比谷野外大音楽堂で開催されるスペシャルライブ『FM NACK5 30th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE アサヒ緑健 Presents 松山千春 ON THE RADIO in 野音』にも出演が決定した。松山が日比谷野音ライブは、32年ぶりとのこと。