関西2チームが低迷してる。まずは勝率5割を目指せ【岡田彰布のそらそうよ】
焦りが見えてしまう矢野監督の采配
阪神はまさかのスタートダッシュ失敗。自慢の投手陣も打線が打たないことで踏ん張り切れず投壊状態。まずは1勝、1勝を大事に拾うしかないわ/写真=BBM
自粛期間中、テレビで懐かしい番組が放送されていた。1985年、阪神が日本一になったシーズンを振り返るものだったのだが、あの当時、やっぱり打線はスゴかった、とあらためて感じたわ。バース、掛布(掛布雅之)さん、そしてオレのクリーンアップが象徴的とされるけど、あのときの一番バッターはエゲツなかった。 真弓明信さんである。真弓さんはそれまでの一番像をガラリと変えた。もちろん足は速かったけど、何よりバッティングで抜群のパンチ力があった。ヨーイ・ドンで大きいのを打つ。内野安打で出てとか、四球を選んでとかのタイプやない。まさに異次元のトップバッターであり、シーズン30本以上のホームランを放っている。こんな一番打者、いまおらんでしょ。2003年の今岡(今岡誠=真訪・現ロッテ二軍監督)も大したもんであり“真弓2世”と呼ばれたほど。でも、真弓さんは別格。85年は真弓さんに引っ張ってもらった……という印象が強く残っているわ。 さて、そんな真弓さんは今後、破られることのない記録を残している。なんだか分かりますか? 今では開催されなくなったダブルヘッダーだが、当時はよくやった。そんな中、中日戦で真弓さんはとんでもないことをやってのけたのだ。一番・真弓だから……の記録とはそれは1日2本の先頭打者本塁打である。1試合目のスタートでいきなりアーチをかけ、2試合目もヨーイ・ドンでホームラン。そう、今後、ダブルヘッダーが復活しない限り、そんなことは2度と起こらないやろね。真弓さんの記録は永遠に残ることになるな。 この一番打者で、今シーズンの阪神は揺れている。矢野(矢野燿大)監督の構想は一番・糸井嘉男、二番・近本光司だったのだが・・・
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週刊ベースボール